新型コロナにイベルメクチンは効果があるのか?
今日は以前にアップした「コロナの飲み薬ラゲブリオ」に頂いたコメント、イベルメクチンについてお話します!
みなさんイベルメクチンって聞いたことありますか?
新型コロナが流行りだして少し経った頃、こんなニュースが流れてきました。
「新型コロナにイベルメクチンは効果的である」
これが言われだした頃は薬局では「えーーー本当に?なんで?」とちょっとざわつきました。
なぜならこの薬は元々は全然別の目的で使われていたからです。
糞線虫と呼ばれる寄生虫の駆除や、疥癬と呼ばれるダニの寄生に対して使われる薬だったからです。
だいたいウイルスって生物じゃないんですよね。
それなのに寄生虫の薬がなんで効くの!?
ってざわざわでした。
そこで今回はそんなイベルメクチンについてお話します。
そもそもイベルメクチンって何?!
北里研究所北里大学の特別栄誉教授である大村智博士が開発した薬です。
どんな薬かめちゃくちゃ簡単に言うと、 寄生虫を麻痺させて殺す薬です。
アフリカや中南米の患者の治療、および感染予防に使われています。
ウイルスに対しては
核内への運搬蛋白とウイルス蛋白との結合を阻害することにより、
ウイルスによる自然免疫抑制作用を解除する。
これにより自然免疫による抗ウイルス作用が発揮され、ウイルスの増殖を抑制します。
簡単にいうと、ウイルスが増える方法をブロックします。
コロナに効くって本当?!
効き方だけみると、なんだか効きそうな感じがしますよね。
だってウイルスを増やさないようにするんですよ?
論文でも効果がある。と言われているし・・・。
でも、文献で紹介されている。医学雑誌で発表されている。といっても、ピンキリなんですよね。
世界には様々な医学雑誌があり、しっかり審査されているものから、お金を払えば論文を掲載する雑誌まで。
本当に正しいかどうかの情報はしっかり見極めなくてはいけません。
じゃあ、実際は?!
こんなことも言われています。
「ワクチン反対派がイベルメクチンを推している。」
イベルメクチンが効果的な方が都合がいい大人が多いのかもしれません。
もちろん悪い意味だけでなく、ワクチンを入手できない国にしたら、
「イベルメクチンでなんとかならないか!」という気持ちがあるのも事実です。
だからと言って、実験結果を改ざんしたり捏造することは絶対にダメです。
しかし残念ながら、イベルメクチンのコロナに対する有効性において、
改ざんや捏造が多く、実際の有効性が定かではありません。
海外の研究において、
無作為に患者を選ばないといけないところ、症状の軽い人にだけイベルメクチンを投与したり、
同一の患者のデータが、別人とみられる人に対して複数回使用されていたり、
うーーーん。と思うような事があるので、実際の有効性がわからなくなっています。
医学的に有効性が高いという事は、「入院や死亡を減らす」レベルの効果を期待します。
症状改善やウイルス量減少などの効果は、現時点ではもはや重要視されていません。
たとえ症状が改善したりウイルス量が減少したりしても、入院や死亡を防ぐ効果が保証されるわけではないからです。
症状改善したからいいや。ではないんですよね。
ちなみにインド、南アフリカ、ペルー、南米の他の多くの国々では、イベルメクチンは別々のタイミングでCOVID-19対策として承認され、推奨され、処方されてきましたが、現在はそれを取りやめています。
そしてペルーとインドの保健当局は、治療ガイドラインの中でイベルメクチンを推奨を取り消しました。
またイベルメクチンの製造メーカーの1つ、メルクは2月、「COVID-19に対する治療効果の可能性を示す科学的根拠は何もない」と説明しています。
じゃあいったい誰が聞くと言っているんだろう?という気もしてきますよね。
やっぱり論より証拠
どれだけ論文で効果があります!と言われても、実際に入院患者や死亡数が減ってなければ有効とは言えません。
「良く効くって言われてるけど助かりませんでした。」
だったら、何のために飲むの?!ってなりますもんね。
正しい研究手順に基づいた、正しい結果がないと医療は意味がありません。
現在日本においても臨床研究がなされています。
オミクロンが猛威を振るい、コロナ患者数が最高に到達した第6波。
これを治めるのは一体どんな薬になるのでしょう。
ワクチンなのか、飲み薬なのか、点滴なのか。
一刻も早く有効性が高い薬が証明されることを願っています。
そしてコロナが収束し、みんなでマスクなしで笑いあえる日が来るのが楽しみです。
★美容塾 良かったらイイね、フォローよろしくお願いします。
動画でも説明してますので是非💕