プレートテクトニクス
こんにちはいろはです。今回は地球表面の動き、プレートテクトニクスについてになります。
海底の断面構造は、岩石層(リソスフェア)、そのさらに下に岩流圏(アセノスフェア)があります。リソスフェアは地殻とマントル上層部をあわせた硬く冷たい部分、アセノスフェアはマントル上層部でやわらかく部分的に溶解し熱い部分です。中央海嶺でマントルが固まり剛体(めちゃめちゃ硬い状態)に近くなったリソスフェアは、アセノスフェアの上を滑りながら海底を移動します。時間が経つにつれリソスフェアはますます冷やされ重くなり、海溝で再びマントルの中に沈み込みます。リソスフェアの厚さは海嶺付近で約10km、大陸の下ではそれよりかなり厚くなっていると考えられています。地球のリソスフェアは数枚の大きな板が組み合わさり地球表面を覆っており、それらはプレートと呼ばれます。日本周辺にはユーラシアプレート、フィリピン海プレート、北米プレート、太平洋プレートの合流地点が集まっています(ちなみに残りは南米プレート、南極プレート、アフリカプレート、ナスカプレート、インド・オーストラリアプレート...地球上のプレートの半分近くが日本付近で合流している)。それぞれのプレートは相対的に毎年10cm程度の速さで動いており(プレート間地震の原因)、地球規模でどのように振る舞う(移動する)のかを統一的に記述する理論をプレートテクトニクス(plate tectonics)と呼びます。このプレートテクトニクスに基づき、1910年ウェゲナーによって提唱された大陸移動説、1960年ヘスとデイーツによって提唱された海洋底移動説が合体し、大陸と海洋底の進化のメカニズムが解明されようとしています。現在の説では、約3億年前には1つの大きな大陸(パンゲア)のみがあり、それがプレートの移動により分裂し、現在の大陸の形となったと考えられています。プレートは現在も常に移動しているため今の大陸の形が永遠に続きはせず、日々移動しています。太平洋プレートの移動を例に挙げると、ハワイと日本は毎年4cmずつ日本に近づいています。
プレート運動の物理的メカニズムはまだ未解明の部分が多いですが、大きな役割を果たしているのは密度分布であると考えられています。海嶺付近では密度の小さいリソスフェアがアセノスフェアの上に浮き、新しく作られ続ける海底を両側に押し出す力を生み出しており、海溝付近では密度の大きくなったリソスフェアがアセノスフェアの上に浮き続けることができなくなり沈み込んでいっていると考えられています。また、大陸地殻は軽すぎるためアセノスフェアの中に沈み込むことはできず、35億年前という古い岩石も見つかっています。プレート運動と流体のマントル内での対流との関連についてはよく分かっていません。
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