マガジンのカバー画像

うたの日短歌

11
うたの日に投稿した短歌の中から好きなもの
運営しているクリエイター

記事一覧

パーティーじゃないのにパーティー開けをして反射している光を見てた

うたの日に投稿した自作短歌から10首 【over now】 僕たちの関係じかに確かめるための冗談み…

一色凛夏
2年前
6

畦道を知らない君と東京にいて市街地をでこぼこ歩く

うたの日に投稿した自作短歌から6首 【僕も君も昼と夜】 木漏れ日のような光を頬に受け麦わ…

一色凛夏
3年前
4

りっちゃんは結婚してもりっちゃんで「渡辺さん」とは呼べないでいる

うたの日に投稿した自作短歌から六首 【最低限度のある生活】 潔くネギを切ってく包丁のテン…

一色凛夏
3年前
7

「はい、それじゃ青い人から反時計回りに野望聞かせてください」

うたの日に投稿した自作短歌から六首 【わかるできないままならない】 この資料作り終えたら…

一色凛夏
3年前
3

掠れてる黒マジックで無理矢理に書ききるようなさよならを言う

うたの日に投稿した自作短歌から八首 【こぼれ落ちたら多分お別れ】 君のいない朝に慣れてく…

一色凛夏
4年前
11

缶ジュース一本分の信頼で俺に相談することじゃない

うたの日に投稿した自作短歌から六首 【酸いも甘いも知った気になる】 何もかも馬鹿馬鹿しい…

一色凛夏
4年前
7

葬列のようだ遅延の急行をひたすら俯き待つ2番線

うたの日に投稿した自作短歌から六首 【今日もつま先ほどに感じる】 ありふれた人生である靴下を今日は右から履いてみる朝 咳く音が聞こえる太いギザギザで描かれた吹き出しみたいな主張 有料のレジ袋分贅沢をして温暖化に仮を作る日 何回も開いた本を窓際の席で読むふりしている孤独 葬列のようだ遅延の急行をひたすら俯き待つ2番線 ついに傘買い替えぬまま六月が閉じてゆく夜雨はやまない

もう僕の心は紙ほど薄いからいっそあなたが折ってください

うたの日に投稿した自作短歌から七首 【満ちるかなしみまで】 嘘を言う時だけとても饒舌にな…

一色凛夏
4年前
8

ジャングルと呼ばれる君の住む部屋に転がるペットボトルの煌めき

うたの日に投稿した自作短歌から七首 【君の彩度】 ひかり、って君が笑うと鳴る音の明るい響…

一色凛夏
4年前
7

とめ、はねがしっかりしてる教室の後ろに君の「希望」はあって

うたの日に投稿した自作短歌から七首 【それぞれの春】 陽が差して翅脈のように窓枠が浮き立…

一色凛夏
4年前
8

駅前のマクドナルドで終わらせるような話か、そうか、了解

うたの日に投稿した自作短歌から十四首 【わりと好きな食べ物】 独特な間で相槌を打つ君の頬…

一色凛夏
4年前
10