企画屋さんになった話
「いろはさんって、どういうものを書くのが好きですか?」
私いつもごにょごにょしてしまう質問である。
「得意ですか?」も「書きたいですか?」も、正直答えにくい。
フリーライターになって10年、とにかく投げられた球を打ちまくっていたらだいたいの球を打てるようになった。
そして何が得意なのか好きなのか、ひとことではいえない感じになってしまったのである。
(好き・・・?)
(しいていえば、小説を書くのが好きだなぁ。コラムを書くのも好き。あ、でも取材記事を書くのも楽しいんだよな)
って感じで、ぐるぐるとずるずると回ってしまう。
しかも小説とかコラムって、仕事としてはあんまりないほうで、それを主力としての「好き」みたいに言うのはなんだか気が引ける。
・・・と。
ずーーーーーっと思っていたのだ。
でも、今年に入って私の主力がライティングからブレーン業務に変わった。
企画やら戦略やら、プレゼン前提の「書く」仕事に変わってきた。
ライターじゃなくなってきた。
そうしたら、なんだかすっと「小説とかコラムを書くのが一番好き」と言えそうな感じがしている。
書くのが好き、というか私はたぶん考えることが一番好きなのだろう。
なので、企画をガンガン書いて出せる今のポジションは良い。燃える。
ライターとして書きまくっていたときよりも、企画屋になったいまのほうがモヤモヤしない。ふしぎ。
やっと一区切り、自分にとっておさまりのいい役割につけたなぁと思う。
企画を求められる仕事って、少ないわけじゃないけどなかなか縁つきにくい(と思う)。でも、たのしいことを考えるクセをつけておくとどっかでそれが繋がるかもしれない。
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