「人生に幸せのスパイスを」旅するマルチクリエイターTAROさんのLife story
2022年の4月1日、仕事も家も全てを手放し、人生の新たなスタートを切ったマルチクリエイターのTAROさん。年の瀬、一年を振り返ったTAROさんの口からは思わず「いやぁ、楽しいことしかなかったな!」そんな言葉が溢れていました。
アドレスホッパー(※特定の場所に定住せずに様々な場所を拠点にしている人)として全国各地を旅した一年、どんな想いで過ごしてきたのでしょうか?そして、2023年の展望は?
楽しく生き続けるヒントが見えてくる!そんなTAROさんの軌跡を綴ります。
自分の理想の生活ができていた、はずだった
━━現在、旅するマルチクリエイターとして活躍中のTAROさんですが、つい数か月前までは理学療法士として病院に勤務されていたそうですね。
そうなんです!僕、野球で高校推薦をもらって進学したくらい「将来は野球で生きていく」と思っていたんですよ。でも、高校2年生の時に怪我をして、野球ができなくなって。
その当時、お世話になった理学療法士さんに、身体のリハビリもですけど、メンタル面でめちゃくちゃ救われて!すごい良い仕事だなと思ったし、僕自身”人のために何かしたいな”って気持ちが強かったから「理学療法士になろう」って決めたんです。有難いことに、新卒から4年勤めた職場は、仕事も人間関係もすごく良くて。不満は全然なかったですね!
━━そんな快適な仕事、生活から今の生き方を選ばれた理由って…?
きっかけはいくつかあるんですけど、その1つが、旅するYouTuberのある方との出会いでした。「こんなにワクワクする生き方ができるんだ!」って衝撃を受けて!その方のオンラインサロンで開催される無人島イベントに参加したり、非日常な、これまでだったら会えない人との出会いを重ねるごとに、どんどん世界が広がったんです。
以前から旅行好きだったこともあって、仕事と並行して、休日はカメラ片手に国内外を飛び回っていたんですけど。「自分が行きたいと思った瞬間に、その場所へ行こう」その習慣が自然とできていくなかで、時間が足りないやって感じるようになって。“好きな仕事もして、生き方に不満はないはずなのに…“って感覚になったんですよね。
「もっとクリエイティブに生きられる自分になりたい」理学療法士としても、治すために病院に来るよりも、その手前の日常生活にアプローチできたらなって感情も湧いていて。場所に捉われず、もっとクリエイティブにできないかなって思ったんですよね。それが2021年の3月のことでした。
もっと自由に!「楽しさを突き詰めることで人の役に立つ生き方」を求めてフリーランスへ
━━自分の気持ちに従い、4年勤めた病院を辞めると決めた後は、どんな気持ちでしたか?
4月までの3ヶ月間は、楽しみでしかなかったですね!会社員ではなくなるから安定した収入がなくなるけれど、自分はそこを求めてはなくて。不安要素も全然なかったです。カメラや旅、音楽とか「好きなことがもっと自由にできる!」ってワクワクして仕方なくて。
━━安定を手放すことを不安を抱く人が多いなか、楽しみで満たされていたTAROさんは好奇心の塊のような人ですね。
確かに!(笑)退職を決めた時「楽しい選択をしよう」ってことだけは決めていたんですよ。なので、住んでいた家も旅する直前に手放すことにして。
━━え、家まで?!
そうです!本当は家を引っ越そうかと思ったんですけど、行きたい場所に飛び回ろうって決めたのにおかしいなって。1回、全部0にしようって。退去する当日「こっからがスタートや!」って、名残惜しむこともなく山口へ撮影に向かいました。マットレスとか、家にあった荷物をとりあえず車に詰め込んでいたので、旅先で売ったりして減らしていったり(笑)どんどん身軽になっていくあの感覚は楽しかったですね!
「人が好き」石垣島で気付いた人生の軸
━━そんなワクワクから始まったアドレスホッパーの生活で、1番印象に残っていることはありますか?
うわー!すごく悩む!!っていうのも、どれも印象深かったので…。でも1番は最初、4月に行った石垣島ですかね。そこで自分の軸を再確認できたなって思います。
石垣での人との出会い方って、ものすごくフラットなんですよ。地元の人とも、僕みたいに外から来る人とも一瞬で出会えるし、関係が密になる。でもその一瞬が、一生の繋がりになって今でも続いているんです。
━━TAROさんの人生にはいつも「一瞬で一生続く、人との繋がり」という軸があるからこそ、人の繋がりが広がっていったんですね。
本当にそうなんです。石垣島の経験があるから、その土地に暮らす人ともっとコミュニケーションを取りたいっていう感情が強くなりました。だから、同じ場所にも何度も行くし、深くその場所や人と関わりたいなって。自分が全国を飛び回ることで、戻った時にその人達にとってのスパイスになれるんじゃないかって思っていて。
あ、あと、7月は僕のなかで「これからの生き方」を再認識する月でしたね。
━━それはなぜですか?
岡山に行ったんですよ。そこで暮らす人たちって、都会と違うのんびりした環境で、良い意味で人に干渉せず、自分の人生を大切にされている方が多くて。自分の好きなことが仕事になる、それが、出会う人に良い影響を与えている。そんな生き方をしたいなって再認識したんです。
同じ時期、イベントで貧困問題にも触れていて。僕がまだ知らないことって、沢山あるんだなって実感したんですよね。今できることを少しずつでもやりたいなって。その1つに「クラフトビール」があるんですけど、これはまた2023年、良い報告ができると思うのでお楽しみに!
それから9月。初めて震災の復興活動をしている地域に行ったことも、大きな出来事でした。震災に対する負のイメージって強いかもしれないけれど、そこで暮らす人ってすごい前を向いていて、強い想いがあって。
0から前に進んでいく人達の話を聞いた時、自分の悩みがちっぽけだなぁというか、生きていることが有難いって思ったんです。場所も人も大好きになって、それから毎月行ってますね。
━━旅した各地で、生きる幸せや、TAROさんが人生で大事にしたいことを再確認していったんですね。
人生に幸せのスパイスを
━━今回のお話には「楽しい」というキーワードがよく出てきましたよね。TAROさんの人生で大事にされている想いにも通じているんでしょうか?
それで言うと、僕の人生のテーマが「#人生に幸せのスパイスを」なんですけど。これは、『人生=カレー』に例えているんですよ。
━━カレー、ですか?
そうです!この由来は、社会人一年目に僕を指導してくれた先輩から頂いた言葉なんですけど。当時、仕事で失敗した僕に「悔しいって感情がスパイスになるから、良い方向に持って行けよ」って言ってくれて。なんか腑に落ちたんですよね。
それをきっかけに、僕がずっと発信し続けている意図は「人との出会いや経験、挑戦や、悔しいとか嬉しいとか得た感情も全部がスパイスになる。そのスパイスを、自分から能動的にどんどん味わおう!」ってことなんです。
今、いろんなところに飛び回っているのも、そうやって沢山スパイスを経験(味見)していくことで新しい自分を知れたり、出逢いが増えていくからで。日常にそのスパイスがあるから、美味しいカレー(=幸せな人生)を作っていけるんじゃないかって思うんですよね。で、僕はその自分の幸せのカレーをみんなに食べて欲しくて!
━━自分というカレーが、周りの人と分け合うことによって、幸せの輪が広がっていく…というイメージですね?
まさに!僕が『マルチクリエイター』って言ってるのは、自分にいろんなスパイスを入れたいからなんですよね。カメラも音楽も、理学療法士も。まだ見えていない、自分の持っている才能や手段(これもスパイス!)を、誰かと掛け合わせることも楽しいし、やった先にみんなとどんな世界を創って行けるのか…そうやって、いろんな面白いことをどんどん味わいたいんです!
繋がり続けた2022年
━━2022年を振り返って、改めてどんな一年だと感じましたか?
自分の心のコンパス、いわゆる直感に従って生きてこれたなぁって感じてます。自分がワクワクすることを選ぶって、人生において大事なことだと思うんですよね。だから、僕自身ずっと楽しく生きられていて。
それから、この一年は繋がる年でもあったかな。会いたい人に会いに行き続けられたなぁって。きっと、このスタイルは永遠に続いていくと思いますけど、フリーになって一年目にこの変わらない軸を再確認できて本当によかったです。
━━逆に、大変なことはなかったんですか?
移動、ですね(笑)広島で1日撮影した翌日、静岡で撮影する予定を入れていた時は、夜通し運転した後の撮影終わりに気絶するように寝てました。
━━フィジカル面でのしんどさですね(笑)
これ、本当にないものねだりなんですけど、丁度予定が被るんですよ…。人にお願いをしてもいいけど、僕は自分にスパイスを入れたいんで!今は、自分の身体10こくらい欲しいですね!!
2023年は表現する場所をつくる
━━この一年、自分の軸をより太くしてきたTAROさん。二年目となる2023年は、新たに芽生えた「やりたいこと」をカタチにしようとしているとか?
そうです。2023年は自分の旗をしっかり持って、そこに仲間が集まれるような準備をしようって思ってます。もっと表現していく、可能性を広げて進化させていく年にしたくて!具体的には、
━━すごい。やりたいことがどんどん湧いてきて、尽きないですね。
僕がやってるのって、究極「壮大な遊び」なんですよね。ただ、やるからには本気でやる。だから、楽しいの先には「人の役に立つ仕事」になっていることも多くって。でも、それが理想ですよね。無理にやってる人が提供するより、楽しんでいる人が提供した方が絶対良いじゃないですか。
僕がこうやって言えるのは、本当にこの一年、いろんな人が助けてくれたお陰なんです。人の温かさに、想像以上に感謝した年だったと思います。
生きてると見失いがちになることが、毎日「生きてること」に感謝を感じられる日々を過ごしていて。アドレスホッパーになり、旅して生きて、こんなに自由にさせてもらってるって、有り難いんです。だから来年はもっと、僕も周りの人に還元していきたいなって思いますね!
インタビューを終えて…
この一年を振り返るTAROさんは、まるで”冒険家”のように見えました。この世界という遊び場を、全力で開拓していく。インタビューをしながら、「遊び感覚なのに、全力で”人の役に立つこと”を成し遂げていく。この軽やかさはなんなんだろう?」と、不思議に思うと同時に、それが自然とできることが、彼の魅力なんだろうとも感じます。
失敗や悔しい感情さえも「幸せになるスパイス」と捉え、常に「今と未来」に向かって進み続ける姿。そして、人との出会いの数だけ、楽しさと感謝を噛みしめているTAROさんは、どこまでも”人が好きな人”であり”人を魅了する人”なんだと思います。さて、この2023年はどんなスパイスを味わっていくのか。今後の冒険からも目が離せません!
人生の節目に想いを遺すと
今の自分がもっと、愛おしくなる。
過去と未来をつなぐ
”今”の想いを言葉で遺す。
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