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中絶を経験した私が、性教育にこだわる理由。 012性教育アドバイザーあやの独り言

※2020/09/12に掲載した記事の再掲です。

こんにちは✨ 彩-irodori-保健室、あやです♪

すでに題名が暴走しててすみません💦
「日本人の三大死亡原因、第1位が中絶って本当!?」
https://ameblo.jp/ayahime1024/entry-12394363630.html


この記事、もうかれこれ2年前に書いたものなんですが、じわじわと閲覧数が伸びていて、最近になっても、#中絶のハッシュタグランキングに入りました、的なお知らせが来たりします。

それだけ、現在「中絶」というワードに注目が集まってると言うことなのでしょうか?特に今年はコロナ自粛で、望まない妊娠が増えたという統計もあるそうで、そういった背景も関係してるのかな?

性教育アドバイザーとして活動する私にも、有難いことに最近は出張セミナーの依頼が増えてきていて、世の中が少しずつ性教育の大切さに気付いてきてるんだな、と嬉しく思いながらお伝えさせて頂いてます。

そんな私、そもそも何故、性教育を伝えたいと思ったのか、何故性教育にこだわるのか・・・。

それはずばり。私自身が性暴力の被害者だからなんです。保護者向け・大人向け性教育セミナーでもまず始めに、私の性教育への想いをお話をするんですが、この話をすると、一瞬、え・・・ってひく空気感があります。

飲んでいる席で話したら、少し上の世代からは「そんなこと口に出さない方がいい」と諭されたりしたこともありました。

それだけこの国は、性の話が、言葉自体が、タブーな国なんですよね。

泥棒にあって大切なものが盗まれたら堂々と警察が呼べるのに、物より大切な体と心が傷つけられた時は口にできない。そんな風潮。

それってよく考えたらおかしいと思いません?

被害者が泣き寝入りするから、起こった出来事を隠すから、加害者が逃げ切れちゃうから、痴漢も性暴力もなくならないんだと思うんです。

という・・・そんな私も。実は、性暴力の被害にあっても、警察にも病院にも行けなかったうちの1人でした。

当時の私、20代後半。保健室の教師をやめてから数年後で、もちろんアフターピルの知識もあったのに、病院に駆け込む勇気もなくて、すぐに親や友達にも相談することもできなくて。

とにかく、破れたスカートをゴミ箱に捨てて、泣きながら必死でシャワーを浴びました。

早く忘れちゃいたくて。毎日、沢山のお酒をのんで。忘れたかったのに・・・。

まさかの妊娠発覚。

もうね、空からものすごい長くて太い針がふってきて、体のど真ん中串刺しにされた、そんな感覚でした。

悩んで、悩んで。

やっと友達に頼れて。

それでも結局、やっぱり親にだけは言うことができず、1人日帰り入院で中絶。

その日の夜は親友の家に泊めてもらって、「食べなきゃダメだよ」って出してくれたひじきの煮物が、すごく優しくて美味しかったことを今でもよーく覚えています。

なんであの時、親に言えなかったのか。

考えてみると、親に心配かけたくなかった、元教師として落ち度はなかったのか否定されたくなかった、ショックすぎて思考回路が停止した・・・

色々思い浮かぶけれど、どうしてそう感じてしまうのか突き詰めて考えてみると、我が家は幼い頃から親が別居、離婚していて、母はテレビでキスシーンが流れただけでも、チャンネルを変えてしまう人だったなってところにたどり着きました。

その時の空気感、気まずさ。

「この人には話しちゃいけない」と子ども心に悟ってしまい、私が話せばまたその空気になるんじゃないか・・・絶望されてしまうんじゃないか・・・
当時の私はそれが怖かったんだと思います。

そんな自分が嫌で、許せなくて、責めて。

だからね。だからなんです。

本当に本当に、何故あの時すぐに相談して病院に連れていってもらわなかったのか、今でももの凄く後悔してるから。

だから、私は性教育がしたいんです。親子で性の話しができる関係性
って絶対に大事なんです。

それには、思春期になってからじゃ遅くって、恥ずかしさや間違った情報が入る前じゃなきゃダメなんです。

知識はいざという時、自分を守るお守りになるから。

その知識を教えてくれたのが親であれば、子どもはいざという時だって、相談することができるから。

今は特に、情報が溢れかえる時代。

親のスマホでアンパンマンの動画を見ていても、いつの間にかアダルトサイトに引き込まれていたり、小学生になれば親の話よりも、友達からの噂話の方がダイレクトに入りやすくなります。

だから、できるだけ早い時期から、しかも親の口から性教育を伝えることが必要なんです。

自分の体は自分で守ること、自分の命も他人の命もどちらも大切な命であること、自分がどれだけ親から愛されていて、奇跡の連続で生まれてきた命なのかを知ること、いかなる時も性的同意が必要なこと、LGBTQ+など自分とは違う個性を認めること・・・。

ブーブーから車、車から自動車と変化させて教える様に、3才には3才が分かる言葉で、小学生には小学生が分かる言葉で、タイミングがあれば何度でも。

性教育=性行為教育と捉える人がまだまだ多いけれど、ゴムの使い方を教えるだけが性教育じゃありません。

もっともっと、道徳的な人として基礎の部分。生き物らしい、人間らしい、生物学的な部分。

親は学校に任せたい、学校は親に任せたい、そうやって押し付けあってるから、アダルトビデオがフィクションの世界だと気付かずに、「同意の上だと思ってた」ってうっかり加害者になってしまう場合だってある。

「顔見知りだから」、
「抵抗しなかったから」、
「恋人だから」、

性的同意のない性行為は暴力と同じです。

見てみぬふりして逃げるのは、もうやめませんか?

被害者が被害にあったことを話せる世の中に、被害に合わない方法を堂々と話しあえる世の中に、私はしていきたい。

悔やんでも悔やみきれないほど失敗した私だからこそ、自分の子ども達にはきちんと伝えたい。まずは大人からです。

どう伝えていいのか分からないなら、子どもの為にまずは知ることから始めたらいい✨

なかなか照れ臭くてアイラブユーを伝えられない口下手な日本人だけど、「生まれてきてくれてありがとう」と伝えることは、子ども達が生きていく上で1番必要なエネルギーとなります。

自分を大切にできる、自己肯定感の高い子どもは、他人も尊重することができます。

性について、一緒に考えてくれる仲間が1人でも増えてくれるといいなと願いつつ・・・。

性教育セミナー、今月も頑張ります💗

#中絶 #こころの傷#後悔#性教育#自己肯定感#自己開示#思春期#小学生#群馬県#彩保健室


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