鉾田市出身の学生募集!鉾田で暮らす人たちの”ワガママ”を叶えるアプリつくってみませんか?【ほこたワガママLab説明会レポート】
茨城県鉾田市で、地元で新しい挑戦をすることに興味がある、中学生、高校生、大学生のみなさん向けのプログラム「ほこたワガママLab」が開催されます。
ほこたワガママLabでは、鉾田市にゆかりのある若者の皆さんと一緒に、地域で暮らす人たちの"ワガママ”を叶えるアプリをつくる挑戦を通じて、地域に変化を起こすきっかけをつくりたいと考えています。
2023年2月から3月にかけて実施された第1期ほこたワガママLabから、さらにパワーアップした第2期がはじまります。
本記事は、2023年8月5日に実施したオンライン説明会で発信した内容についてレポートしていきます。
▼説明会の動画はこちら
ほこたワガママLabサポートメンバー
サポートメンバーには鉾田市まちづくり推進課をはじめ、地域の課題解決に関わる専門家や、現役のエンジニアやエンジニアを育成する専門家たちがいます。
また、MIT認定教育モバイルコンピューティングマスタートレーナーの石原先生にも講師をつとめていただきます。
ほこたワガママLabでスマートフォンアプリをつくる理由
突然ですが、世界の人口は何人かご存知でしょうか。正解は80億4,500万人。日本では人口減少といわれていますが世界全体では人口は増えていて、今後もさらに増え続けていく見込みです。
では、世界で流通しているスマートフォンの数はどれくらいでしょう。
世界のスマートフォンの契約数は84億と言われていて、世界の人口よりもスマートフォンの契約数が多いことになります。
誰もがスマートフォンを持っているということは、スマートフォンを使っていろいろな人の困りごとを解決できる可能性があると思いませんか?
このように、コンピュータを活用して課題をどのように解決するか、誰かの役に立てるようにするのかを考える「コンピュータ活用思考」を専門としているのが、ほこたワガママLabサポーターの石原先生です。
スマートフォンを活用すれば、身近な人たちの小さな課題から地域の課題まで解決できる可能性があります。
実際に、スマートフォンを活用して地域課題を解決する若者たちの事例が世界で出てきています。
例えば、アメリカのミシガン州・フリントで起こった「水道危機」をご存知でしょうか。財政破綻したフリントは、より安価に水を供給できるようにするために真水の湖から、近くのフリント川に水源を切り替えました。すると水道管と水質の相性が悪く、鉛が含まれた水が供給されて住民たちに甚大な健康被害が出たという事件です。
それに対して解決に取り組んだのが、当時11歳のギタンジャリ・ラオさんでした。
彼女は両親がいつも水に鉛が含まれていないかをチェックしているのを見ていて、もっと簡単にチェックする方法があればいいのにと考えました。
そして彼女は大学のウェブサイトの情報や、誰でもアプリを作れるツール「MIT App Inventor」などを活用して、水に鉛が含まれているのかを誰でも簡単に検知する装置をつくりました。
11歳の女性が何かできないかと思って行動した結果、多くの人たちを助けるツールをつくりだしたギタンジャリ・ラオさんは世界で注目される存在となりました。
現代では誰でも使える技術が増えており、年齢も特別なスキルセットも、持っている資金も関係なく、人の役に立つものをつくりだせるのです。
まさに、ほこたワガママLabでは鉾田市に住んでいる人、自分の家族、高齢の方など「誰かの役に立つ」ためにテクノロジーを使って課題を解決する経験をみなさんと一緒にしていきたいと思っています。
ここでプロジェクトの名前にも入っている「ワガママ」について、少し深掘りをしてから具体的な内容のご紹介をしていきます。
”ワガママ”は地域を変える
みなさん、こちらの写真を見てください。女性が洗濯をしている様子なのですが、どれくらい前の日本の写真だと思いますか?
正解は1930年代の洗濯の様子です。当時はお母さんたちが集まって、手洗いで洗濯をしていました。写真の皆さんは笑顔ですが、きっと、こう思っている人もいたのではないでしょうか。
手が冷たい。時間がかかる。大変だ。腰が痛い。辛い。
当時そんなことを言うと「ワガママ」と言われて非難されたかもしれません。「みんなやっているのだから我慢してやりなさい」なんて、みなさんも言われたことがある言葉なのではないでしょうか。
でも、誰もその現状をなんとかしようと思わず、現場でワガママをいう人が現れない限り、そこに「課題がある」ということにさえ気がつかなかったかもしれません。
私たちは、ワガママの定義を「日々の生活の中で、本当はこうなったらいいのになと思っているけれど、あきらめてしまっていることや我慢していること」としています。
ほこたワガママLabでは、そんな鉾田市で暮らす人たちの”ワガママ”を可視化しひも解いていくことで、まちの課題を見つけ、地域で暮らす人たちや企業の皆さんと一緒にデジタルで解決する挑戦をしていきます。
ほこたワガママLabでできる経験は、スマートフォンアプリを開発できること。社会課題の解決に挑戦する経験ができること。地元で新たな仲間たちとつながって成長できること、などなど。
2ヶ月のプログラムで、新しくできるようになることや仲間たちが増えて特別な経験ができると思います。
実際にやることは、まずは世の中で実際に起きていることについて座学で学んでいきます。そして、鉾田市で暮らす人たちの取材などを通じて地域の人たちと繋がって、ワガママを叶えるアプリを仲間と一緒に作っていきます。
そして開発したストーリーをもとに、どんなワガママを叶えるアプリを作ったのかを市民の皆さんをはじめ、連携している企業、海外の専門家の皆さんに発表していただきます。
アプリをつくるのが、「MIT APP Inventor(MITアップインベンター)」というソフトウェアです。
マサチューセッツ工科大学が開発している、誰でもパズル感覚でスマートフォンアプリを作ることができるツールです。
スクラッチをやったことがある人は、少しイメージがつくかもしれません。それに近い感覚でつくることができます。現役エンジニアたちもサポートに入りますし、デジタルに苦手意識がある人も、全く経験のない方も安心して参加していただけたらと思います。
こちらのスライドは、実際に第1期のほこたワガママLabに参加した学生が開発したアプリです。膝の悪い高齢者の日常生活を支援するアプリや、近所の人たちで送り迎えを助け合えるアプリを開発しました。
地域の人たちに話を聞き、誰かのワガママを叶えるために何が必要かを考え尽くすことが、ほこたワガママLabで最も大切にしているところです。
1期生の体験談
ほこたワガママLabの1期生から、参加した感想をお聞きしました。
ほこたワガママLabに参加した理由、実際やってみてどうだった?
大変だったことは?
石原先生からの感想を伺いました。
参加を迷っている方に伝えたいことは?
ほこたワガママLabのスケジュール
プログラムのスケジュールはこちらです。全ての日程の参加が難しくてもフォローアップを行いますのでご興味があれば、ぜひあきらめずにお申し込みいただけたら嬉しいです。
ほこたワガママLabでは、いろいろなことに興味がある方にご参加いただきたいと思っています。鉾田市のことを知りたい、取材をしてみたい、地元の人とつながりたい、アプリをつくってみたい、何か新しいことに挑戦してみたい、などなど。
一緒に、地元のことを知り、地元で暮らす人たちの”ワガママを叶える挑戦”を通じ、市の未来をつくる挑戦をしてみませんか?
鉾田市にゆかりのある中学生、高校生、大学生、その世代の皆さんのご参加お待ちしています!
お申し込みフォームはこちら
ほこたワガママLabのwebページ
さらにプログラミングを学ぶ機会もできる
8月5日にはPythonを使ってプログラミング体験講座も実施しました。
ワガママLabをきっかけに、さらにプログラミングを学びたくなったという1期生や、プログラミングに興味がありやってみたかったという新たな学生たちが参加してくれました。
「プログラミング脳をつくる」というセクションでは、お菓子の箱を開けて食べるという一連の行動プロセスを整理していきました。誰のどんな目的を達成するためにプログラムを組むのか、ひとの行動をイメージして整理していくという考え方は、プログラミング脳をつくる一歩目です。
ワガママLabではMIT App Inventorを使いますが、それ以外のプログラミング言語を学ぶうえでも非常に活かせる学びが詰まっていると思います。