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言葉を買う
私が占いを好きなのは、ひとえにことばがほしいからだ。
ひとの一生が有限であることを知りながら、かつ己の根っこが怠け者であることを、わたしがいちばんよく知っている。
自分が頑張れる理由がほしい。
なので、週初め、月初、月のまんなか、わたしは占いを検索してまわる。
言葉には、力があると思っている。
だから、がんばれと言われたらがんばることにしている。
がんばれというひとには、がんばるわたしのすがたや、その先のわたしが見えているはずだから。
きょう、医者に行った。喉が痛くて。
この症状はよくやるので、ああいつものやつねといつもの耳鼻科を予約した。もうすぐ稽古も始まるし、歌も歌うし、大事なオーディションも控えている。
いつもの先生にみていただいたら
「最近、いそがしかったですか?」
と、聞かれた。
「はい」
と、答えているわたしがいた。
「疲れている人がなる症状なので、無理しないでくださいね」
と、言われた。
そうか、わたしはつかれているのか。
言われないと気づかないマヌケなわたし。試しにふっと息をついたら、からだが一気にズンと重くなった。うわ、すんごいつかれている。
久々に気を抜いて歩いてみる。歩くってこんな楽しててもできることなのかとぼんやりした頭で発見する。
先日採血に訪れた病院で2時間半くらい待ったとき、「お待たせしてすみません」と謝られ、「土日は仕方ないですよね」とわたしにしてはすごく気の利いた返答をして自分で驚いてしまった事があった。
あの時も、というかここ最近、ずっと気を張っていたのかとまたしても発見する。
全方位、全方向に気を配る。超人モードになっていた。
わたしが言葉をほしいのは、ブレーキのかけ方をしらないからなのかもしれない。
というのも、覚えておこうとおもった。