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はじめてのBL展|ところざわサクラタウン 角川武蔵野ミュージアム

久しぶりにやってきました。
ところざわサクラタウン。最近、年に1回は来てる気がするわ……

実は何度も来てるけど、ここ、意外と駅からでも歩ける位置にあるので、「周り何もないから行くの大変そう……」と諦めないで!
(私も最初は尻込みしてた……)

そして、今回の目的はこれ。

場所はサクラタウン内にある、角川武蔵野ミュージアム。

ひとこと断っておく。
私は“腐女子”(あ、年齢的には“貴腐人”か。)ではない。

しかし、私たちが思春期(※中学生くらい)の時にBL(当時は“BL”という言葉がなかったけど)の商業誌が出始め、その後、昇り龍の如くマンガ界を席巻し、1ジャンルとして確立された。

要は、普通にマンガを読むような人には無視できないくらいのムーブメントが起きたのだ。

その辺は、『あの頃のBLの話をしよう』でも知ることが出来る。

https://amzn.asia/d/7GR4T2e

と、長い言い訳はこのくらいにして。
(だってー。BL読んでるだけで、オタクとか、腐女子とかって言う人がいるんだもんー。あそこに行き着くにはもっと違う道だもんー)


入ってすぐ、歴代の雑誌Juneがびっしり。

私は雑誌Juneに関しては少し世代が外れてまして。読んだことはありません。掲載作品のコミックを読んだことはあるかもしれないけど。

まだ、“BL”という言葉が出てくる前は、そのジャンルを“耽美系”とか“June系”って呼んでたんですよ。(※主に同人誌だけど)だから、名前だけは知ってた。
何のことを言ってるかはわかっても、初めは何で“June系”って呼ぶのかわからなかったけど、後から雑誌があることを知ったわ。

ついでに、当時は同人誌も、ネットもないし、試し読みも出来ないし、東京のコミケは遠すぎるし(子どもの小遣いじゃ、行って帰るだけで結構お金を使う)で、通販(確か支払いは、郵便局で小為替買うのよ)は、結構博打だったのを覚えてる。(←でも買う)

雑誌Juneについての解説。

……私が、BLを読まない方に説明する時に、「BLは、女性向けのファンタジーです」って言うんだけど。
それって、高校生の時に雑誌さぶを読んだからなのね。本当のゲイの方たちの世界を覗いてみたくて。
で、読んだら「これはBLと根本的に違う」って。そのインパクトがすごくて。(さぶの方向性もあったけど)

どこかで、ゲイの方は、BLを良く思ってないんじゃないか、って思ってたんですけど。
これだけ現実と掛け離れていると、腹の立つ人もいるんじゃないかな、って。(さぶが全てではない、と今ならわかるけど、当時は、情報源がなかったのでこれが現実だと思ってました)
そっか……Juneの創刊にはさぶの編集長の後押しもあったのか……。

何か感慨深いなぁ。
長い時を経て、今、『きのう何食べた?』とか『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』とかが民放でドラマ化してヒットしてるんだもんな。


『平八郎天下御免』は持ってたー!
ブックカバーかけて学校でこっそり読んでたー!

この辺は懐かしい!
そうそう、『娚の一生』の西炯子さんとかルビー文庫で挿絵描いてたわね!

展示してある作品は読んでなくても、ここにある作家さんは他の作品を一度は読んだことある方ばかり。

ごとうしのぶ先生のコメント!

タクミくんシリーズは同人誌で書いてたものを書籍化でしたっけ?
こう、BL初期の全寮制男子校が舞台、みたいな定番設定の代表的作品ですよね。
完全版(発売当時は、バラバラだった時系列を並べなおしたもの)を今でもちびちび読んでます。

実は、最終巻を未だに読めません。何か辛くて読めない……死ぬまでには読まなきゃ。(もう読めなかったら棺桶に入れて欲しい)
でも、ちゃっかり最終巻のその後のお話は読んでる。


タクミの声は佐々木望さん。佐々木望さん?!
ギイの井上和彦さんはこの頃からなのか…
赤池くんは辻谷耕史さん、……ではなく堀内賢雄さん?!

そんなタクミくんシリーズのドラマ…カセット!
ドラマCDはいくつか聴いたことあるけど……
絵が、おおや和美さんじゃないタクミくんシリーズはかなり古いわね……

そして、タクミくんシリーズって映画化するのね


少なくとも右2冊は持ってた!

こちらは、雑誌のコーナー。
なーつーかーしーい!青磁ビブロスは、アンソロジーコミックも出してたよね。全部じゃないけど、そこそこ持ってた。

しかも、まだ商業化して間もない時だったんで、みんなアプローチがバラバラなの!
今ならある程度、掲載されてる話の方向性が統一されてると思うんだけど、当時は思わぬもの読んでびっくりしたことも多々ありました。

そして、1994年9月のマガジンBE×BOYは……私が、初めて買った雑誌じゃないかな……気の所為かな……

この表紙にあるシーマ・クラウンさんてさ。『大ウソ八百八町F1日記』を連載してたよね……?
F1ネタの4コマ描いてて、全然BL要素なかったの。(え、私の妄想が足りなかった?)

何故、BE×BOYで連載していたのか、今でも謎。
(でも、コミックは今でも持ってる)

あった(笑)。


  

こちらは、マガジンBE×BOYの後から創刊した、小説b-BoyとBE×BOY GOLD。
どっちも買ってた。こだか和麻さんの『絆』シリーズは同人誌から直接書籍化してたけど、続編はGOLDでやってたよね。 

本仁戻さんの本仁マンガって、BE×BOY GOLDか小説b-Boyに載ってなかった? 結構好きだったのにコミックにならなかったのね!


こちらは、この展覧会で唯一と言っていい、全く知らなかった雑誌。
雑誌を知らないどころか、作家さんもわからない。
これは……?と思ったら、この雑誌、冬水社という出版社の雑誌らしく。
(ちなみに雑誌「homme」とか「半熟天使」の一水社とは無関係らしい)

同人サークル「吉祥寺企画」を母体として、1991年4月1日に設立された。 1995年頃までは吉祥寺企画名義にて単行本・雑誌を発行。1996年頃より冬水社名義での発行に移行した。
(中略)
販売は出版取次を通さない直販形式であるため、書店での取り扱いが限られているが、自社ホームページにて取り扱い店舗の紹介を行っている。自社ホームページ上で公式通販も行われている他、オンライン書店のブープルやAmazon.com(2006年9月以降)でも取り扱いされている。また、オンライン上では無償のお試し版が公開されている。

Wikipedia「冬水社」より

出版取次を通さない、から田舎の本屋じゃ見つけられなかったのかしらねぇ。

両方読んでた!

桜桃書房のGUSTとGENEROUS!両方よんでた!懐かしい!
乱麻猫吉先生も、あずみ亨先生も懐かしい!
かんべあきら先生もいなかったっけ? かんべ先生は今でも『授か離婚』のコミカライズ読んでます。変わらず絵が美しい!

そして、お次はBL作品以外でも活躍した作家さんコーナー。
左がBL作品、右がBLではない作品です。

水城せとなさんは、代表作は『同棲愛』になるのか。『ヴァイオリニスト』のイメージ強いけど。
もしくは映画化した『窮鼠はチーズの夢を見る』か。


一穂ミチさんは、BL以外の作品を書いてると知らなかった作家さんで、驚いたなぁ。

とはいえ、BLではない作品を書いてると知ったのは通勤電車の中で。

電車のドアとか、その付近に本の広告が貼ってあるんですけど。

そこに一穂ミチさんの名前があって。
「えっ?!えっ?!一穂ミチってあの一穂ミチ?!」って仕事どころじゃなかった(笑)。

最後は、各年代の名作BL作品がズラリ。
昔読んだ懐かしい作品から、この前読んだ作品まで飾ってありました。

おまけに。
手にとって、実際に本を読める“エディットタウン-ブックストリート”の一角に、はじめてのBL展のサテライト会場がありまして。

既視感のある……多分……TSUTAYAとかで……
 

そこで、前々から読みたいと思ってた『オールドファッションカップケーキ』を読みました。

BL読まない同僚(別に嫌いで読まないわけじゃない)が、ドラマ面白そう、って言ってたから、気になってたのよね。

うんうん、面白い。収穫収穫。

そんなワケで、展示スペースは小ぶりでしたが、内容は濃密な「はじめてのBL展」でした。

あの頃を思い出す、素敵な展覧会よ!
是非行って!


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かおり
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