本日のつぶやき「横浜探訪」
仕事の関係で横浜に行ったので少し足を伸ばして 黄金町を探索してきました。
ここで黄金町、と言ってピンとくる方もいらっしゃるかもしれませんが。
黄金町は戦後、関東でも屈指の青線地域(私娼街)だった場所です。
元は大岡川の船運を活用した問屋街として栄えた場所だそうですが
終戦後は、高架下にバラック小屋の住居が集まり、次第に飲食店に変わり、そんな店の中から女性が客を取る「ちょんの間」という店が現れ…、ということらしく。
更にこのエリアは麻薬街としても有名で、ヒロポンやヘロインといった麻薬密売の温床でもあり、特に昭和20年代は、大岡川を境界に密売組織による縄張り争いが頻発して、警察官の巡回すら身の危険を感じてできない場所だったそうです。
現在は一掃され、私が1人で散策しても全く問題なく歩ける安全な場所ですが、2005年まで摘発が行われていたことを考えると、つい最近まであまり 治安は良くなかったようです。
本当にあまり時間がなかったので、私が見ることができたのは駅の周りにある通称「ちょんの間」と呼ばれていた建物のみ。
駅の脇の細い道が、その入口。
今はもう誰もいないのか、もしくは昼だったからなのか、ほとんど人の気配はありませんでした。
進んで行くと、「ちょんの間」だったと思われる特徴的な建物が。
1階で客引きをし、2階で客の相手をするためだけにある、かなり狭い部屋割の構造になっているらしい。
戦後から1965年くらいまでは日本人の娼婦の人がほとんどだったそうですが、1975年頃からは外国人の娼婦の方が増えて、最盛期では1000人ほどの娼婦の方が稼働していたそう。
私が見た建物は、本当に氷山の一角なんだな。
当時の雰囲気はどんなだったんだろう。
ここで働いた女性は、どんな経緯でここに来て、どんな風に思っていたんだろう。
ついつい想像してしまうのは、映画『スワロウテイル』の世界。
映画では、円が1番強かった時代に円を求めてやってきた移民で出来た架空の街・円都(イェンタウン)が舞台で。
でも、移民たちは言葉も分からず、教育も受けられず、男はマフィアに、女は娼婦になるしかない場所だった。
あの作品も、アヘン街(麻薬街)が出てきてたな。
青線跡を見たら、また観たくなっちゃった。