蘭鋳-web zine

創作を愛する。情報の写像。

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最近の記事

大きな小さな一歩

今日あなたは決断、できましたか? 私たちは毎日たくさんの小さな決断をしている。 起きる時間 食べるもの 同じ職場に行くか 実はあなたは選べる。 本当は今日職場ないかない選択肢もあるのだから。 選ばされている、と思うかもしれない。 確かに圧力は十分にかかっているとは思うけれど 誰もあなたを本当の意味では無理やり働かせることはできない。 たとえ、誰かが私を鞭打ち罰を与えたとしても、 私が動かそうとしない限り この手は仕事をすることはできないのだから。 本当は今すぐその

    • 読み出す前にその本が面白いのかは分からない

      分かる、と思うかもしれない 帯があったり、その本の広告があったり 読ませる側は、読む前からいかにその本が面白いかを伝えようと一生懸命だ 映画のトレイラーも同じく 本編全てを観なくても、作品がいかに面白そうで観たいと思ってもらえるか そう考えて尽力していることだと思う それがいい悪いということではなく やっぱり それが実際面白いのかどうかは、観てみないことには、また、読んでみないことには分からないでしょう 物事も同じくだなと 今までしたことないこと 行ったこと

      • 現状に引き戻す手は引く手あまた 現状内は感情たっぷりで刺激的で魅力的

        • Web zine #11 手のひらから飛んでいったものは

          みんなその小さな手の中に 大切なものをたくさん持っている 懸命に集めて落とさないように握っている けれど 集めることに必死で掴んだなにかを それが何か分からなくても 失うこと自体が今度は恐ろしくなる そうして 溢れそうな手の中を なんとかバランスを保ちながら ふらふら進んでいる 目線は手元に落ち 前はよく見ていない 失うことは怖いけど 怖いことはいけないことではないよ こうして言葉を綴ることも 怖いけど それまでに握っていたいびつなプライドは 手のひらから落として割

          Web zine #10 通り過ぎて行った愛達

          愛というものは時に足が生えて通り過ぎていってしまう 恋はよくそうして足早にいなくなってしまうものだが 愛は足がなくていつまででもそこにいるだろうと、あぐらをかいてしまう人も多いものだが 恋に恋していても、その中には欠片でもその人なりの愛も入っていて また、少しずつ大きさを増したりして 2人の間にお互いそれぞれに不器用なかたちの愛を持ち寄ろうとして でも時には不意に愛が去ってしまう時もある 愛が去るのは寂しいことだ 私たちは愛されたい生き物だから だから愛それだ

          Web zine #10 通り過ぎて行った愛達

          Web zine #10 背表紙興奮剤

          図書館、本屋… 私は本が並んでいるところに行くのが好き。 背表紙の文字達は、 めいめいに興味を掻き立ててくる。 あれもこれも知りたくなって、 図書館だとあっという間に6冊くらいを手にとってしまう。 たくさんの文字は私の脳に作用して アドレナリンを放出させているようだ 私は目をちかちかさせながら 気になったものを手に取り立ち読みする… それはまるで、収穫前の色んな果実を果樹園で味見しているように。

          Web zine #10 背表紙興奮剤

          Web zine #9 ショコラショー

          ショコラショー=ホットチョコレート 私にとってのショコラショーはパリのカフェだ。 学生の研修旅行で行ったパリの 道端のカフェでゼミの先生に奢ってもらった一杯。 (奢ってもらったものは格別美味しく感じる気がする) 寒い外気とは反対に熱々の湯気を上げて 鈍く底の見えないゆっくりと渦を巻く濁り カカオの苦味と生クリームの甘いコク 深い深い味わい… どっしりと舌に安息を届ける… 特別に特別な時間の味。 20代のあの時にしか、もう同じようには味わえないかもしれない、あの時の味。

          Web zine #9 ショコラショー

          Web zine #8 透明に近づく命

          おばちゃんが入院した。 おばちゃんといっても、祖母の妹、 御年89歳のおばあちゃんだ。 癌も患っており、もう先は長くないらしい。 私の祖母は4年前に他界したので、 その年齢と並んだようだ。 祖母とおばちゃんは仲が良く、 私が両親と帰省した時にはよく顔を出してくれ、 新鮮な魚をくれたり、 お年玉をくれたりしていた。 時間がある時には一緒に祖母宅で畳に座り、 みんなでゆるりと過ごした。 たまにしか会わないが 会えば可愛がってもらっていたものだ。 そんなおばちゃんが入院し

          Web zine #8 透明に近づく命

          Web zine #7 午後8時のピロリの夜道

          頭痛もするし食欲も湧かないし… みたいな状態でどろどろと 明日のためのヨーグルトを買うためだけに 午後8時の夜道を歩く なぜかというと、 今日内科でお腹にピロリ菌がまだいると言われたからだ。 まだ、というのは、 1ヶ月ほど前に胃カメラをしてピロリ菌除去薬を飲んだ検査結果だからだ。 そして私は、なんちゃらというお腹によいというヨーグルトをピロリ菌除去薬のために摂るようにいわれ今に至るのだが、 それはともかく、5月の夜道は暑くもなく寒くもなく かと言ってちょっと蒸してそこま

          Web zine #7 午後8時のピロリの夜道

          Web zine #6 クリスタルの8

          タロットカードを趣味で引く。 以前知人経由でタロットリーディングの練習台になった。 そのとき使われていたタロットカードの絵柄がなんだか気に入り、 その後自分で探して手に入れたのだ。 自分でしてみたこともなかったけど、 付属の本を読みながら見様見真似で引いてみる。 ただ引いてみたくて何か質問をしたり。 迷いがあるときに引いてみたり。 ある種の偶然で選ばれたカードのもつことばを、自分に置き換えて思考巡らす瞬間が好きだ。 目の前のことで思考が狭まり行き詰まる日々に、別の視

          Web zine #6 クリスタルの8

          Web zine #5 透明な心

          ときどき、すぅっと心が透き通る感覚がくる。 お気に入りの作家さんの言葉を読んでいるとき ただ目の前のちいさなものに惹かれて写真をとるとき ただただ心から湧く言葉をそのまま口から出しているとき そういう時に感じる、心が凪のように静かになって、感覚は研ぎ澄まされて、 感覚だけが世界にあるような感覚だ。 そういう時、どうやら意識は少し自分から離れて広がっているらしい。 宇宙もそんな風にして毎秒広がっていっているんだろうか。

          Web zine #5 透明な心

          Web zine #4 本当の真っ暗

          本当の真っ暗って、 実はなかなかない。 物理的な意味で。 夜電気を消して、「真っ暗だ」と思ったものも しばらく経てば見えてくるもの 砂漠の夜道を歩いたって、 星や月や、雲の反射がほんのりとある 昔遊びに行った 「養老天命反転地」という施設で 本当に一切の光をなくした空間を体験したことがある 本当の真っ暗。 目の前が完全に黒で塗りつぶされている。 目を開けても閉じても変わらない。 距離も空間も感じられない。 何も見えないのに目の前の黒が自分の目にぶつかってきているよ

          Web zine #4 本当の真っ暗

          web zine #3 将棋倒しのような食器入れ

          大体、普段家事をしていない人間の家事には抜けがあるものなんです (タイトルは短く男、としたけど、 今のご時世、常に男がそちら側とも限らない。) 弟が洗ってくれた後の食器カゴはまるでプレイ前の将棋崩し。 ともかく、 食器を珍しく全部洗ってくれたと思ったら、 炊飯器のご飯は忘れ去られてた、なんてことはざらです。 ざらかもしれませんが、 それを気づいてしまうのはあなたが言わばベテランだから。 ここはいっそ、職場の先輩になったつもりで。 任せたことは見守り、ミスはフォローしつつ

          web zine #3 将棋倒しのような食器入れ

          Web zine 金魚のタトゥー #2 グリーンピース

          母がレンジから取り出した皿から蓋を取る。 するとその皿からむわっと立ち上る グリーンピースの匂い。 空豆のそれを少し薄めたような。 そう思うと、口にもさもさとした空豆の食感が浮かぶ。 青々しく、深蒸された、薫り。 母はそのグリーンピースの皿にふたたび蓋をする。 「鮮やかな緑色を愉しみたいから、炊いたお米にあとから足すのよ。」 炊き上がったお米にはトウモロコシもすでに混ざっていて、 そこに先程から控えていたグリーンピースが注ぎ込まれる。 なんとも春の色鮮やかな今夜のご

          Web zine 金魚のタトゥー #2 グリーンピース

          Web zine #1 金魚のタトゥーの女の子

          雨の日はなぜか 自分が金魚鉢のなかにいるような そんな感覚に陥る このzineを書こうと思ったきっかけは 先日会った金魚のタトゥーの女の子 アメリカのB-girlのような どっしりふてぶてしくも格好よさの感じる女の子… 話すと澱みなく色んな話を聞かせてくれた その子のつくったzineをひとつ買って帰った そのzineを読んでみる。 その子の文章は透き通ってて ああ、この子の文章を読むときの感覚、 私の愛するあの作家の言葉を読むときと似てるな そうして、どうした訳

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          海砂浜磯遊び

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