Vol.6　【🇮🇪Éire】 アイルランド 〜出会い〜

こんにちは。
ようやく⚽サッカー以外のテーマで書き綴れました (笑)

今回はかなり以前から本当にずっと、いつかどこかで必ず書こうと思い続けていた大好き過ぎる🇮🇪アイルランドの話。漢字で『愛蘭土』と書くこの国への想いはもう本当に長いこと抱き続けているんですが、まずはその出会いなど。


それは今から２２年前の２００２年、日本で初開催となったサッカーのワールドカップ 2002 FIFA World Cup Korea/Japan™ が行われた年のこと。
もちろん大会チケットはプラチナ化し、自分に出来るあらゆる手段を駆使して様々な申込みを重ねたもののあえなく全て落選。やむなく最終手段としてプレステージプログラムの申し込みを相当な逡巡を経て決断し、何とか現地観戦の機会を手に入れて。
プログラムの内容はカシマスタジアム開催試合のセットで、６月２日(日)の 🇦🇷アルゼンチン vs 🇳🇬ナイジェリア戦、５日(水)の 🇩🇪ドイツ vs 🇮🇪アイルランド戦、そして８日(土)の 🇮🇹イタリア vs 🇭🇷クロアチア戦の３試合。このうち１つ目と３つ目の試合は週末ということですぐに一緒に行く相手が見つかったものの２つ目の試合だけは平日の２０時半キックオフということもあって相手が見つからず、仕方無しに「一番地味なカードでゴメンね」と言いながら嫁を連れて行くことに。


だけど、まさかこの試合がその後の自分に大きな影響を与えることになろうとは···。


そして６月５日、試合当日。
試合終了が２２時半頃になるため帰りの足を考えて車で出発。夕方に鹿島神宮駅そばの臨時駐車場に車を止めてシャトルバスに乗るために駅前に向かうと、バス乗り場には大柄な外国人が既に２人。しかも彼らの右手にはスーパードライの大瓶が一本ずつ。思わず「おーおー、これが噂のフーリガンってヤツかい？しかもビール瓶片手かよ (^_^;」なんて少々恐怖も感じたりして。
その大男たちの後ろに並ぶこと十数分、やがてバスが到着。長蛇の列を飲み込んで立ち客も多数出る中、いよいよスタジアムへ出発！駅前を出たバスの車内は日本人半分、アイルランドサポ半分、そしてドイツサポが２人。バスの車内が国籍に関係なく盛り上がる中、はやる気持ちを抑えられなかったのはアイルランドサポ。バスの中なのにやがてチャントが始まり、じきに鳴り物が鳴り出し、楽器を持たないサポはバスの窓やボディを叩いて鳴り物代わりに (笑)。当然その音は歩いてスタジアムに向かう外の人たちにも聞こえるのだけど、自分たちの鳴らす音が彼らに届いていることが分かると窓越しで笑顔のコミュニケーションが始まり、言葉はないのにバスの中と外が融合する不思議で楽しい雰囲気が。
そんな中、微妙に不満顔なのは後部ドア際で小さくなっていたドイツサポの二人。控え気味に「Deutschland !　Deutschland !」と苦笑いしながら気勢を上げるも、すぐにバス中のアイルランドサポから笑顔で「Boo〜!」とかき消されて。
そんな感じで車中が終始和やかに盛り上がる中、やがてバスはスタジアムに到着。

試合のほうは前半に⑪クローゼのゴールで🇩🇪ドイツが先制するも、後半アディショナルタイムに⑩ロビー・キーンのゴールで🇮🇪アイルランドが同点に追いついて終了となる本当に劇的な結末に！詳しい試合内容はネット上に残っているであろう他の方々のレポを参照いただくとして、ドイツがこのまま逃げ切ると思われた中での同点劇にスタジアムの声援の７割以上を占めたアイルランドサポはもはや勝利以上の喜びで大爆発！


そしてその歓喜を全身に浴びながら、『あ、多分これ、自分の人生で一番の試合になるんやろな···』と。


でもその興奮は簡単には終わらない。
今度はスタジアムの熱気も冷めないうちに乗った帰りのバス。たまたま隣に座ったのがアイルランドからの留学生だったので思い切ってチャントの歌詞を聞いてみたところ、まるで英語の授業 (repeat after me) のように１フレーズずつ教えてくれて自分が追いかけるように繰り返すのだけど、最後のフレーズが終わるとそのまま続けて自分に『three, two, one♪』と。直感で『じゃ、最初から歌ってみよう！』だと思ったので恥ずかしがりながらも『Come on you ···』と歌い始めると、次のフレーズ『Boys in green』からはいきなりバス中で大合唱に?!

『えっ、何、どうしてっ ???』

だって、自分と留学生さんはバスの最後列で二人で話してただけなのに、それが自分が最初のフレーズを口にしただけでそのまま大合唱になるなんてもう訳分からなくて。本当に信じられなかったんですが、でもここで初めて気が付いたんです。『アイルランドの人たちって、目の前にある自分の時間を精一杯楽しむことに長けた人たちなんだ♪』ってことに。そしてこの瞬間、

『自分もこの人たちみたいに生きたい、アイルランド人になりたい！』

そう思うようになって、そのまま深い想いとなり今日に至るわけです。


それが愛するアイルランドとの出会い。
このあとはもうひたすらアイルランドへの想いが募り続ける日々に。ですが、その話はまたいつか。気が向いたらシリーズで書き綴るかもしれませんので、気長にお待ち下さいませ。



【おまけ】
実は私、今回綴った話の前に既にアイルランドと出会っていたようで。それがこちら。

アイルランドの地図。
何故か左上の『La mer』だけフランス語？

これは結婚直後くらいに出先でたまたま見付けて、自分が気に入って嫁に買ってあげた地図柄のスカート。なのですが、これがアイルランドの地図だと気付いたのは2002年よりもずっと後のことだったという··· (^_^;)