薬機法改正~服薬フォローアップの義務化~について
こんにちは。
めちゃくちゃ久しぶりに書きます。今回は今年の9月の薬機法改正により義務化されました、薬剤師による調剤後の患者フォローアップ(※以下、服薬フォローアップ)について、これまでの取り組み紹介とその振り返りを書いてみたいと思います。
今回の投稿が少しでもお役に立てば嬉しく思います。
ということで、服薬フォローアップとは何か。これまで薬剤師は「薬を調剤して患者さんにお渡し」することがメインのお仕事でした。処方された薬が正しい内容かどうか確認したり、処方医に内容に関する問い合わせ(疑義照会)なども行いますが、目に見える形の仕事は薬の調剤と服薬指導だと思います。
しかし、薬の飲むのは家に帰ってから。次回の受診予定日が30日後であれば、30日間、毎日家で薬を服用します。ということは、渡して終わりでは不十分です。薬の主作用も副作用も薬を飲んだ後に現れます。十分に効果が出ているのか、それとも予期せぬ症状が出ているのか・・・。そもそも毎日正しく飲めているのか・・・。
つまり、渡した後から次の受診までの間に、薬剤師から患者さんに連絡を取り、正しく薬が飲めているのか、薬の効果は出ているのか、あるいは副作用を疑う症状が出ていないかどうかを確認します。そして、その内容を処方医へフィードバックします。
私の普段の取り組みについてはこちらの記事でも書いているので是非、ご覧ください☆
また、YouTube動画を作成しているので、よかったらご覧ください。
約2ヶ月取り組んでみた振り返りをしてみたいと思います。
まだまだ取り組み始めたところで、患者さんから必要ないよ、と断られたり、電話してみたものの、1~2分で電話が終わってこれって意味あるのかな?と思ってしまうこともあります。
しかし、中にはコンプライアンスの改善に繋がったり、副作用を疑う症状に気付けたり・・・。何より、患者さんの安心に繋がる事例も経験できました。
服薬フォローアップはもちろんコンプライアンスの改善・維持、副作用の早期発見、重症化回避、さらに結果的に処方変更に至るなど、薬剤師によるフォローアップ後のアウトカムまでを意識して行うことが重要だと思います。
しかし、服薬フォローアップを積極的に取り組み始めて感じたことは、
”次の受診までの間に患者さんとの接点が増えること”。
これがまず取り組む上でとても大きな意義があるなと感じます。患者さんとの接点が増えることで、得られる情報も増えますし、そこから介入できること、介入すべきことが見えてきます。実際に、服薬フォローアップ後にかかりつけになることができた事例も出てきています。
服薬フォローアップを行うことで、患者さんから必要とされる”真の”かかりつけ薬剤師になることができるのではないかと思っています。
もう1つ感じたこと。服薬フォローアップを意識することで、服薬指導の質が向上する。薬が飲めているのか、受診間隔は適切か、注意すべき副作用はないか、副作用が出るとしたらどれくらいの時期か、薬の効果が十分現れる時期は・・・こういったことを常に意識するようになり、結果的に服薬指導の質が向上していきます。
逆に言うと、患者さんに本当に必要な服薬フォローアップをするためには、服薬指導が充実していることが必須です。そもそも患者さん個々に合わせたフォローアップを考え、実施するためには、患者を「知る」ことが何よりも大事だと考えています。そして、薬による有害事象から患者を「守る」、得た情報を医師へ「繋ぐ」。
対人業務として、患者さんにとって有益な服薬フォローアップを行うには、「知る」「守る」「繋ぐ」の3つが重要とだと考えて取り組んでいるところです。
とはいえ、まだ始まったばかり。考え方はこれからも変化するかもしれませんが、常に薬剤師として何をすべきかを意識しながら取り組んでいきたいと思います。
今後も定期的に振り返り、この場で発信していきたいと考えいます。
YouTubeでも様々な情報を発信していきますので、是非チャンネル登録よろしくお願いします。
最後までご覧いただきありがとうございました!