「声豚の不定期お気持ち表明」2021/08/15

・三体デビュー
図書館で予約していた「三体(劉慈欣)」1巻が来た!
「まだ予約してる人がいるので早めに読んでね」というしおりが挟まっている。善処します。
次の巻は予約しておいたけど、巻と巻の間が結構開いてしまう可能性が高い。最終巻までの間に絶対1回はそういうことがあるに違いない。だって手元の1巻自体、予約から何週間も経っている。
その間に話とか登場人物を忘れてしまいそうだな。人名が中国語なので余計にそう思う。


・【お気持ち】声優が実写ドラマに出演するニュース
が出ると、いつもモヤ〜っとした気持ちになるのよね。
その理由は多分2つあって、1つめは、その声優を知らない人らに珍獣として消費されてほしくないってこと。そのときの空気がたまらなくいたたまれない。
最近、声優さんってドラマや映画だけじゃなくバラエティ番組にも出てるじゃん、そういう番組内で、演じたことのあるキャラの声をその場で出すコーナーあるでしょ。まああくまで例えばだけど例を挙げると、ドラえもんのスネ夫なんてやってみたら、別に声優とか深夜アニメに興味ない人でも「あっほんとだスネ夫だ! こんな人がやってるんだ、地声と全然違うな〜」ってなるけど、じゃ次PSYCHO-PASSの狡噛慎也やりますってんでクールな台詞を読んだ途端、スネ夫の声に好意的にびっくりした人がスンッ……って引いていく感じ。本当にそんな人が存在するかはわからないんだけど、そういうのを想像して背筋が寒くなる。声の仕事以外の出演ニュースを耳にしたときの感情はそれ。音楽番組にラブライブとかアイマスとか出てるのを見るとわいてくる申し訳無さも多分同じカテゴリーに入る。
ドラマやバラエティを見てるのって、当然基本的には狡噛慎也にスンッってなった層がメイン(っていうか世の中においてもメイン)だからたくさんのスンッが生まれてると思うと、やっぱりたまらなくいたたまれないよ。
作り手の方はスンッじゃないオタクを視聴者として取りこみたいのか、作品が始まるまで「あの人気声優がドラマに登場!」「あの伝説のアニメの裏側を暴露トーク!」って宣伝をうちまくるから、スンッ層も「ああこの人は声優なのね」と知った状態で見ることになる。
そしたらもう出てくる感想なんて、「声優さんって声以外の演技もできるんだ」「声優さんって声の演技専門の人なんだ、ドラマには向いてないな」「声優って個性的な人多いな」……とかまあ何でもいいけど、「声優なのに」「声優だから」から始まる感想しか出ない。声優という肩書きが印象に先行する。
ドラマや映画なら演技の仕事という点で繋がってるのはわかるし、それなのに俳優と声優の間に垣根が出来ている現状を打破したいとか声優だって芸能人なんだトークもできるんだって気概も理解したいけど、その行為がかえって、声優に興味の無い人たちに「声優とテレビで見る芸能人は別の仕事である」という観念を植えつけて垣根を強固にするジレンマがあるように思える。
これが2つめの理由に繋がる。そのジレンマを見ないふりして、声の仕事で築いたキャリアを引っさげて顔出しの仕事に乗りこむ声優のエゴイスティックさを感じてしまうから、という。
実写と声優を兼業している人は言うまでもなく既にたくさんいる(大河に高木渉が出ていて驚いたみたいな話があったね)。どの仕事も本質的に同じ仕事だと思うなら最初からそうしていればいいのよ。
それをわざわざニュースにして喧伝してーってやるのは、本人かそっちサイドにいる人がその役者の評価を高めたりバズりたいっていう利己的な動機のために他ならない。
それで先に書いたように声優と顔出しの芸能人の間にある垣根が強くなっていくのを考えると、「本人がそこまで理解して顔出しの仕事をやっていくならそれ自体は構わないけど、あなたはこの先もう声優の地位向上うんぬんみたいな話には関わってくるなよ」とまで思ってしまう。
声優業で得たキャリアや称号を引っさげて顔出しの仕事に乗り込んでいくこと自体、オタクの嫌いな「海外のビッグタイトルの吹き替えに棒読み芸能人キャスティングされがち問題」と同じことをやってる気がするしね。これについては、個人的には100%悪だと断ずることができないからこれ以上は書かない。

いいなと思ったら応援しよう!