【声劇フリー台本】華やぐ鈴の音
台本帰宅すると空虚な部屋が私を出迎える。
電気を付けるのすらめんどくさい。
私はカバンやら上着やらを投げだす。
それだけで心が解放される。
これが1日の終わる合図。
面倒な仕事からの解放。
これからやっと私の時間が始まる。
月明かりだけが私を照らす中、電気すら付けず窓辺に向かう。
窓を開けると街の静寂に包み込まれる。
もうこの街は眠ってしまったようだ。
おもむろに煙草の火をつけると、薄く光る街の中に紫煙だけが漂う。
一緒に私の穢れが空虚な街に消える。
心の汚れが煙にのっ