人の顔と名前が覚えられないし大学に友達もいない話
幼い頃から人の顔と名前を覚えることが苦手だった。
どれくらい苦手かと言うと、年度末になってもクラスメイトの顔と名前が一致しないくらい酷い。
さすがに「なんとなくこんな名前で呼ばれてた気がする……?」とおぼろげになら覚えているけど。
1年間同じ教室に居た人間でこうなのだ。
大学入学後、コロナ禍で丸2年もリモート授業だった私に同期の顔と名前がわからなくなるのは必然だった。
同期のLINEグループに居るだけの存在でも、学期末の実技試験で集まった時いつのまにか出来上がっていた女子グループに入れず疎外感味わっても、横のつながりで手に入る大学の授業の情報が得られなくても、ずっとリモート授業なら問題ない、そう、考えていた。
しかし大学側もコロナ対策に順応してきたのか今年になって対面授業が増えてしまった。
大学で勉強できることは嬉しい。
在宅で授業を受けるのは何かとだらけてしまい、部屋に籠りきりでどんどん気分が落ち込んでいくので、大学に行く機会が増えることは有難い。
でも、大学にいる間ずっといたたまれない気持ちを抱えていたくはなかった。