自分で自分の性別を選ぶ

遅ればせながら萩尾望都先生の11人いる!を読んだ。

多彩な登場人物の中でフロルは大人になったら性別を選べる。

何と自由でうらやましい事だろう。

「そりゃ女はきれいだよ 外見はね でもそれきりだもん」

と男になろうと努力していたフロルは男性を愛して自ら女性になる事を選ぶ。

あんなに女性にされる事を拒否していたのに、それを覆すほどに愛する人ができたという事。

素敵だなあ。

かつて私には憧れの女性がいた。

博学で歌舞伎、文楽、落語、能楽、狂言、オペラ、ミュージカル、演劇からアイドルまでおよそ芸能と名の付くものは何でも詳しく文学や音楽も知らない事はない。

会話をしていてこんこんと湧き出る知識の清水を飲み干しても飲み干しても尽きることがなく本当にリスペクトしていた。

見た目もスラッと背が高くてショートカットで男性的。

それでいて着付けもしてくれるしお料理も上手。

出来ないことなんて何もなかったんじゃないかな。

この人が男性だったら絶対に結婚したいと思っていた…

そう、好きだけど恋愛対象にはならなかったのだ。

本当に残念で仕方がない。

なんで自分は異性愛者なんだろう。

女性同士の方がお互いわかりあえる事も多いし共感できるのに。

学生時代からいつだって女の子の友達の方が私の知らない美味しいお店を教えてくれたり車であちこち連れて行ってくれたり夜景を見に連れて行ったりしてくれた。

男性というものはおおよそラーメンか焼肉である。

いや、ラーメンも焼肉も美味しいよ?

でも鈴木雅之さんも歌っているではないか。

違う!違う!違う!そうじゃな〜い!

もしフロルみたいに性別を自分で選べるならどちらを選ぶだろう。

北欧にでも行ったらいいのかな。

そしたら女性でも生きていけるかな。

寒いの苦手だけどオーロラが見えるかな。

サンタさんにも会えるかな。

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