親友。

わたしには、16年来の親友がいる。

親友、と呼ぶのも気恥ずかしいくらいの仲なのだけれど。

今は、その親友と旅行中。

ホテルで、うだうだタイムを過ごしている。

なぜ16年も付き合っていられたのか。

それは多分、お互いがお互いに無関心だからだと、わたしは思っている。

相談に乗ってもらうわけでも、相手の相談に乗るわけでもなく。

毎日メールや電話をするわけでもなく。

恋人がいるかどうかすら、知らないときもある。

連絡だって、半年くらい取らないことも少なくない。

それでも、なぜか付き合いが続いている。

わたしのすべてを彼女は知らないし、彼女のすべてもわたしは知らない。

こうしてnoteを更新していることも、知らない。

お互い何でも知っていることを親友の定義とするのなら、わたしたちは当てはまらないかもしれない。

それでも、親友以外の言い回しを知らないから、あえてこの言葉を使う。

16年にもなると、もはやいっしょにいても空気同然。

相手がそこにいてもいなくても、ありのままの自分でいられる。

家でいるときと同じようにくつろげるのは、おそらく彼女といるときだけだ。

彼女のいない人生は考えられないし、考えたくない。

たとえ彼女のすべてを知らなくても、わたしにとって大切な存在であることは変わりないからね。

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