栗林公園吟行会
2024年11月24日(日) JRに乗って香川県高松市へ。地元句友といっしょに栗林公園へ吟行に出かけた。起床時から快晴、日中暖かく、美しい紅葉と池のある景色に心身とも癒されるのを感じた。
第1回かがわの大名庭園俳句コンテスト
https://www.my-kagawa.jp/news/2046 ←これに応募するために出かけたのだが、俳句ってなんて楽しいのだろう、と実感できる一日となった。
高松駅到着後、タクシーで栗林公園へ。園内のレストランにランチを予約してあったから、その時間に間に合わせようと急いだ。美味しいライスカレーをいただき、早速庭園内を散策、広大さに驚く。お庭の向こうに見える紫雲山までもすべて公園なのだとか。鶴亀松と名付けられた巨木、土台は110個の石で亀を表現、その背中の黒松が鶴に見立てて配されている、と。私には黒松の樹皮のひび割れ具合の方がよっぽど亀の肌に見えた。
黒松の肌の亀めく冬の庭 津島野イリス
今年は夏が暑くて長かったせいか、いまだ美しい紅葉に出会えていなかった。栗林公園でようやく燃えるような紅葉を見る。
冬紅葉水きよらかに空あをむ 津島野イリス
この日、最も楽しみにしていたのは和船に乗って南湖を周遊するツアー。六人乗りの和船を船頭さんが棹で操りながら巡っていく。静かな湖面に小船の水脈。周囲の松に水かげろうが美しい。湖面に見える小島にはそれぞれに名があり、由緒があり、掬月亭と名付けられた茶室を湖上から眺め、往時の月見などを想う。
船端を叩けば鯉や木の葉散る 津島野イリス
船から上がって掬月亭へ。お抹茶とお菓子(栗饅頭)をいただき、俳句コンテストに投句する三句を推敲する。15時過ぎると急に肌寒くなり、帰りの列車の時間も気にしつつ、投句完了。
お点前は若きをのこや石蕗の花 津島野イリス
栗林公園を後にし、高松駅ではお土産を買い、喫茶店の美味しいカフェオレにて一休み。余裕をもって列車に乗り込んだ。自由席車両は満員。窓の外はもうすっかり闇に紛れてしまい、冬の日の短さを実感する。
松山へ帰りついたのは午後7時30分頃。佳き吟行だったことを句友と口々に言い合って、別れを告げる。吟行へまた出かけましょうね、と約束して。
俳句と、俳句の繋いでくれるご縁を ありがたく感じる一日だった。真冬の吟行はいろいろ厳しいから、春になったらまた企画しようか。次回はどなたが参加してくださるだろう。どんな景色に、吟行句に、出会えるだろう。春の栗林公園も桜が美しいだろうなぁ。