Yukari Watanabe (Iris)

2010年6月から俳句の世界へ。俳句集団いつき組俳人。耽猫派。写真は観るのも撮るのも好…

Yukari Watanabe (Iris)

2010年6月から俳句の世界へ。俳句集団いつき組俳人。耽猫派。写真は観るのも撮るのも好き。ここで使用している写真はすべて自分で撮ったもの。

最近の記事

大街道近辺のランチとスイーツの紹介

俳句甲子園予選会場=大街道商店街 近辺でランチやスイーツが提供されているお店を以下にまとめました。詳細はXのポストを参照してください。 みつのもり →夏はかき氷と団子!! 和cafe WA!KKA →ランチ限定10食だけど😋白玉団子やかき氷も! しおりや →甘味処ロープウェー街からちょっと東へ出る SWELL CAFE →パスタが美味しい!南銀天街のカフェ こぐまのカフェ →濃厚フルーツソースのかき氷が人気 フルーツパーラーみしま →8月は桃とメロンのパフェ♪

    • てのひらにひれのひちひちおとり鮎

      「伊月庵通信」2024秋号雑詠欄『百囀集』に投句 【秀作】 この句はNHK「ギュッ!と四国」『家藤正人の俳句道場』の兼題「鮎」に投句するために4月20日に詠んだ一句だった。以前、鮎などの川魚を釣堀で釣った経験から、実際に手に握った時の鮎の感触を十七音にこめた。 放送では 鶸(ひわ)色の鰭に粗塩鮎を焼く を取り上げていただき、 この句の元句 てのひらにひれのひちひち年魚かな はボツとなった。 上五中七のフレーズがとても気に入っている句だったので、「とうおん句会」に出してみた

      • 2024上半期の自選十句鑑賞

        ぽっぽ水須ゆきこさん 早春の御句の実感がとても好きです。海岸歩くとあちこち湿りますよね。 公魚釣ったことないけど「なるほど~」と納得。 バナナ、ほのかに山頭火味ありません?wなんか好き。 灯台の中は螺旋、これって言えそうで言えない、ぽっぽさんらしい気づきの一句と思いました。 銀紙 ぎんがみさん 銀紙さんの御句は、最初クスっと笑っちゃうのに、真意を考えるとちょっとゾワっとしちゃいますね。流行とか、世間とか、時間とか、さまざまな物事が我々をいためつけそうになっていても、銀紙さん

        • 痺るるほど清水あうらに痛き石

          2024年6月21日、RNB南海放送ラジオ「夏井いつきの一句一遊」兼題『清水』第1週金曜日。この句は、作句の際の発想、連想、推敲をどのように行ったかを記録しておきたい一句となった。以下にできる限り詳しく記録する。 私は体験したことがある兼題なら、具体的に思い出を書き出すところから始める。『清水』は、愛媛県だと杖之淵公園や面河渓。  ①透明できれいな水 ②冷たい湧き水 ③小川・細い流れ などの語・フレーズの素を思いついた。さらに発展させる。  ①透明できれいな水→両手で汲む・

        大街道近辺のランチとスイーツの紹介

          バロンてふ黒猫の守(も)る薔薇の園

          2013年4月に愛媛新聞カルチャースクール俳句講座(講師:夏井いつき)で投句した作の推敲句です。元句は  バロンてふ黒猫衛(まも)る春の園 当時はまだ初級者クラスにいて、そこに大先輩俳人・Dさんがゲスト的に参加され、この句の動詞について言及してくださいました。Dさんは元句の「衛(まも)る」は他動詞である、だから「バロンという名前の黒猫『を』春の園が護っている」という意味になる、と教えてくださったんです。 作者としては、園が黒猫を護るのではなく、黒猫が園を護っている意味で詠ん

          バロンてふ黒猫の守(も)る薔薇の園

          大洲吟行記録 3

          車窓は花降りてまた花花の路地 初花といふには満開のさくら 餅ちぎる速さ春祭りはあした 着ぐるみにたんと春陽を浴びさせて 春闌けて古民家カフェにバターの香 禅寺へ続く道にもやまざくら 鬼の名の椿おほきくあかく落つ 花時の大杉なりし株の虚(うろ) 経蔵を回せば春の香り初む 深閑たる古刹に清き花万朶

          大洲吟行記録 3

          大洲吟行記録 2

          如法寺は臨済宗のお寺。藩主の加藤泰興(かとうやすおき)公が禅僧・盤珪(ばんけい)を招聘し開山したと伝えられています。ご本尊は釈迦如来、本堂は座禅を組む体験もできる場所。 経蔵も見せていただき、一周回すと一回収蔵されているお経を読んだのと同じご利益が得られるなどと教えていただきました。ご案内の後、お抹茶とお菓子「月窓餅」をいただきました。お庭を眺めながらのお茶がことのほか美味しく、静かな時間が流れます。 帰りのJRまで少し時間があったので、少彦名神社へも立ち寄ることができま

          大洲吟行記録 2

          大洲吟行記録 1

          2024年3月30日(土) 句友・天玲さんにお願いして、大洲の吟行企画の下見に連れて行っていただきました。JR特急宇和海に乗れば、松山ーいよ大洲は30分ほど。車窓から山桜も堪能でき、気分は既に上々です。 いよ大洲駅では改札口で天玲さんがお迎えくださって、天玲さんの愛車でまず大洲領総鎮守八幡神社へ。翌日の春祭りに供えて、境内では餅つきなどの準備が着々と進められていました。餅つきをお手伝いしようということで行ったものの、餅撒き用の小袋を詰めやすいように開く作業など、ちょっぴりしか

          大洲吟行記録 1

          錆鼠の堀へ余寒の柳の葉

          #俳句ポスト365 初・秀作いただきました。ありがとうございます。 今回のお題「余寒」は、映像を持たない季語です。明確な映像(もしくは五感によって感知しうる何か)を取り合わせて、「余寒」を表現しなくてはなりません。堀之内公園を散歩していた時に、ふっと見えてきたのが柳でした。そろそろ芽が出る頃なのに、いまだに枝に残っている古い葉がありました。堀の水面に落ちていく葉も。よし、これを一句に、と思いました。 悩んだのはまず、堀の水の色を何と表現するか、です。残念ながら松山のお堀は水が

          錆鼠の堀へ余寒の柳の葉

          ごとし とは何だ?

          よく耳にする「ごとし」について、ご質問をいただいたので、あらためて調べてみた。日本語には10の品詞がある、という話を前回したのだけれども、「ごとし」は辞書を引くと「助動詞」と出ている。「付属語」で「活用がある」、「動詞や他の助動詞を助けて意味を付け加える」のが助動詞、とここでは簡単に説明しておこうか。 「ごとし」は「形容詞のク活用」とよく似た活用の形だから「ク活用の助動詞」に分類される。助動詞ならば動詞や助動詞の後ろにくっついているのが普通だ。それ以外の使い方は無いはずだ。と

          ごとし とは何だ?

          文語形容詞の連体形って?

          前回の記事「連体形って何?」 は現代語、口語について書いたので、今回は文語の連体形について。むしろそれが知りたいわ、っていう方が多いと思われ。口語はふだんしゃべってるから、なんとなく活用の規則とか意識しなくてもわかるけど、文語となるとそうもいかない。面倒でも迷ったら辞書引くことをお勧めする。 【例】 NHKギュッと!四国「夏井いつきの俳句道場」秀作   杉箸の先に鰆の密度濃し 津島野イリス この句に使った「濃し」は口語の「濃い」と意味は同じ形容詞。句末におかれている終止形だ

          文語形容詞の連体形って?

          連体形って何?

          俳句をやってると、文法の話がちょいちょい話題に上る。よく聞く「連体形」とか「体言止め」とか、なんとなくわかってるような、わかってないような・・・。そこ、ハッキリさせとこう。 連体形とは、簡単に言うと「体言(たいげん)に続く形」のこと。では、「体言」とは?ものすごくざっくり言うと「自立語で、活用がない語。」 「体言」「用言」という言葉を理解する前に、「自立語」「付属語」の違いと「活用」を理解しておこう。 【例】  きれいな菜の花の中を電車が走ります。 この文を「文節」で切ってみ

          連体形って何?

          ごく私的な俳句史

          そもそも俳句を始めたのが仕事のスキルアップのため、だったので、一般的な俳人のケースとはかなり異なるかもしれない。けれども、書いておけば誰かのお役に立つかもしれない。 2010年6月に俳句がらみの仕事をはじめ、職場での研修が始まったのは8月。その一環として南海放送ラジオの『一句一遊』に投句するようになったのは、たぶん2011年4月、だったはず・・・。当初は記録がほとんどできていなかった。 一句一遊に投句した句として記録している、一番古い句がこちら。 田打撮れば昔乙女らVサ

          ごく私的な俳句史

          句友さんへ紹介する松山まとめ

          毎日のおいしいもの まとか → ランチと巨大パフェ https://twitter.com/yukari_watanabe/status/1668874014285238272 ラ・トマト → 日替わりランチhttps://twitter.com/yukari_watanabe/status/1668905602335256576 うどん空太郎(くうたろう) → 手打うどん! https://twitter.com/yukari_watanabe/status/16717

          句友さんへ紹介する松山まとめ

          いわし雲どれがわたしの母だろう

          伊月庵通信2023冬号 百囀集 秀作 とある句会の「雲」というお題で詠んだ一句。参加者のお一人から「いわし雲と母親の死を取り合わせたのはなぜか?これではお母さんを大変つまらないものとみなしているように感じられるが?」という趣旨のご質問があった。私の答えは以下の通り。 「私の母は、心も体も大変弱い人間でした。鰯は魚へんに弱いと書きます。それこそ鰯くらい弱かったのです。ですから、母といわし雲との取り合わせは、私にとってごく自然なことでした。」 小さく弱い魚、鰯が、群れ成して大空を

          いわし雲どれがわたしの母だろう

          碧き眼の曇れる朝や九月尽

          2007年7月だった。石手寺で土産物屋の前に仔猫が居た。私がしゃがんで呼ぶと、その仔猫はやってきた。そして、膝の上へ這い上がり、動かなくなってしまった。お大師様が連れて帰れとおっしゃっている気がした。動物病院で診てもらったら、生後2~3ヶ月くらいと言われたけれど、生まれたのが何月何日かはわからない。猫風邪で具合が悪く、膝から降りなくなったのは助けてくれの合図だったか。それ以来、このコは我が家の家族となった。碧い眼が美しいので、「るり」と名付けた。 16年になるのか。ヒトなら8

          碧き眼の曇れる朝や九月尽