副顧問・名ばかり顧問を引き受けるリスク
「主顧問はやらなくていいので副顧問をやってくれないか」「名前だけでも載せてもらえないか」という管理職の言葉にはご用心ください。副顧問や名ばかり顧問を引き受けることには次のようなリスクが伴います。
1 責任
事故やトラブルが起きた時、いくら副顧問や名ばかり顧問だったとしても、責任を免れることはできません。校内で済む話ならそれほど問題にならないかもしれませんが、教育委員会が調査に入ったり、裁判沙汰になったりすれば、顧問として名簿に記載されている教員の責任が問われることになります。例えば、2020年に兵庫県宝塚市立中学校の柔道部顧問が、生徒2人の背骨を折るなどの重軽傷を負わせた問題では、現場にいたにもかかわらず暴行を傍観したとして副顧問が減給10分の1(3カ月)の懲戒処分を受けました。
2 主顧問に何かあったときの対応
主顧問の都合が悪いときに、代わりに指導を依頼されることがしばしば起きるかもしれません。また、主顧問が年度の途中で休職してしまったような場合は、新たに主顧問として部を引き受けなければならなくなります。
3 周囲との関係(生徒・保護者・同僚・大会関係者等)
管理職との関係においては副顧問や名ばかり顧問ということで了解が得られたとしても、生徒や保護者など、対外的には一人の顧問として見られます。活動に顔を出す頻度が低ければ、「なんで来ないんですか」とか「やる気がない」などと面と向かって言われたり後ろ指をさされたりしますし、大会ではいっぱしの指導者や審判として振る舞わなければなりません。内々の事情を話しても言い訳と受け取られるだけですので、かなりストレスがたまるでしょう。
このように考えると、副顧問や名ばかり顧問であっても引き受けないのが一番です。あくまで顧問完全拒否を目指し、当組合のオンライン学習会に参加するなどして拒否のスキルを高めていきましょう。
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