最近の記事

小人の国と巨人

保育園に行くとそこは子供たちの小人の王国で、私たち大人は子供から見れば巨人だなぁ、と切実に感じる。そういう大人が怒ると、それは進撃の巨人のように怖いんだろうな。

    • 坂本龍一先生を哀悼しながら

       坂本龍一先生が亡くなった。先生が作った"merry christmas mister lawrence"をはじめて聞いた時、心の底から溢れ出す強い感動を覚えた。ニューヨークを拠点として活動していたが、韓国の映画作品“남한산성(日:天命の城)”に音楽監督として参加したり、“The Last Emperor(中:末代皇帝)”では音楽制作及び俳優も務めたり、したことはよく知られている。日中韓の間のつながりを強めて行くには、多種多様なアプローチが必要ではあるが、それはかなり長い道の

      • 「破壊」と「平等」

        破壊することは作られた規範から抜け出すことで、成長を意味する。したがって、成長は破壊を伴うことだ。しかし、その成長のための破壊が激しすぎたら大きな人為的な災害をもたらす。戦争が典型的な出来事である。 そのため、平等という概念が戦争などの破壊が激しすぎる時には、よく流行する。その平等も行き過ぎたら停滞にいたる。その結果、成長は止まる。平等は人為的に作り上げた制度であり、その制度の完璧さにこだわりすぎたら、成長に悪影響を与える。 破壊という自然成長力と平等という人為的な制度の運営

        • 音楽について

          クラシックは心に響く音楽、 ジャズは精神性を追求する音楽、 ポップは心身ともに自由を求める音楽。

          「教える」から「コンサルティング」と「コーチング」への移行

          良いコンテンツが溢れている現在。 何か一つ能力を身につけるには、自分に合うコンテンツを見抜く力と目標を持って習慣になるまで毎日繰り返し勉強し続ける持久力を自らぶつけながら鍛えていくしかない。 それに伴って、従来の「教える」は、学生の潜在力を見出せる会話ができる高い共感力を持つ「コンサルティング」と学習のプロセスを見守る「コーチング」に切り替えていく。 コンテンツは国際化できないが、「コンサルティング」と「コーチング」はツールとして国際化できるため、どの分野でも適用できる気がす

          「教える」から「コンサルティング」と「コーチング」への移行

          国衰論:ルソーの『社会契約論』感想

           ルソーが社会契約論を出した時代は現代国家、ナショナリズムが形成し始めた18世紀である。この本は1789年のフランス革命の理論的根拠(それ以外に、アダムスミスの道徳感情論、国富論などがある)ともいうべき本であった。その時期は、国家が新しい社会状態を迎えた人々を納める型として人気を集めた時期でもある。  その時代背景を考慮した上で、社会契約論をみると、その社会契約は、国という社会状態を納める型をより説得力があるようなものにするための取扱説明書のようなものである。この本では、人間

          国衰論:ルソーの『社会契約論』感想