競争から『共創』の世の中へ
同じ「きょうそう」ですが、競争と共創では違いますよね。
資本主義的な競争型社会。資源や資本が飽和・枯渇するなかで厳しさを増してきていますよね。
一方で、共創ともなると共産主義的なイメージもありますが、共に勝ち得ていくということだと思います。
今日はこれについて書いていきたいと思います。
冒頭の写真の場面ですが、一昨日、北九州の市民活動を支え、引っ張ってきた皆さんと、コロナ禍のNPO活動、これまでとこれからの市民活動について熱く厚く議論しました。
オンラインで参加された先輩方もおられました。
この議論の場から、「共創」っていう以前本で読んだキーワードを思い出しました。
以下、順に書いていきますので、少しだけお付き合いください。
①競争型社会
民間企業であれば、当然にして自社優先で、どんどん利益を得るように戦っていかなければなりませんよね。
他に譲ってやるような悠長なことはできません。
自社が利益を追求するには、他の会社を蹴落としてでも、畑を占領していくことを目指します。
弱肉強食の厳しい世界です。
経済や社会がどんどん右肩上がりに成長していく時代は、こうした文化にてどんどん成長していって、今の日本社会がありますよね。
(人によって様々でしょうが)国全体としては、豊かな何不自由ない日本は、先輩方のこうした厳しい世界でのご尽力の賜物と思います。
②共創型社会
一方で、環境問題をはじめとした資源、諸外国の成長などによる相対的な資本の低下など、競争により勝ち得ていくことも厳しくなってきているのも事実かと思います。
貧富の格差などから、ワーキングシェア的な考え方への転換もありましたよね。(1億総活躍社会との表裏一体でワーキングプアの課題・問題もありますよね。)
トップランナーを目指す競争型社会から、
横どうし、スクラム組んで、みんなで勝ち得ていく!という共創型社会に少しずつ移行していってると、本で読みました。
コロナ禍でテイクアウト、デリバリーへのニーズが急増するなか、テイクアウトの一覧サイトや、複数の店からデリバリーする会社も急成長・大活躍していますよね。
これは、一社で牛耳るというよりも、横並びの会社に譲りながらも、全体で利益を出していく、生き残りにも似た仕組みだったように思います。
「全体で勝ち得ていく」
こんなイメージかと思います。
③いくつか事例を
例えば、『肉レンジャー』っていうのもありましたよね。
外食のライバル会社である、吉野家・ガスト・ケンタッキー・モスバーガー・松屋の5社がタッグを組んで、各社のウリである『肉』をテーマにした5レンジャーに扮して、SNSを中心に集客キャンペーンを打ったものです。
少し前ならあり得ないですよね!!
ライバル会社とタッグを組むなんて!
でも、たしかに消費者目線で言えば、吉野家と松屋で「どちらか一択!」みたいな方はごく少数のような気がしますね。
スクラム組んで外食業界全体で前進しようっていう素晴らしい仕掛けだと僕は思います。
そういえば、「我が社限定のポイントカード」みたいなのも、これからは意味が薄れるみたいなことも、どこかに書いていたなぁ。。。
共同配送・共同輸送というのも進んでいるそうです。
冒頭のデリバリーサービスと同じようなことです。
これからの『Maas構想』の実現・実践のひとつでもあります。
【Maas(マース)Mobility as a Service、次世代の交通サービスのことだそうです。】
例えば荷物の配達があるとします。
東京から九州の僕の自宅まで送ってもらうとして、配送関連の各社が同じような輸送をして、ローカルなウチの町内まで同じようなネットワークで配送しています。
これまでは親会社・子会社含めたグループ会社内での対応が主流だったのかもしれませんが、
資源・資本を削り合って、さらに燃料や環境コストもそれぞれが使って輸送することよりも、
頼り合ってというのか、ここからここまではそっちの会社で輸送して。
このローカルなエリアはウチが配送しますから。
みたいな連携を組んでいくことを進めているそうです。
スゴイですよね。
そんな時代になってきているそうです。
競争じゃなくて、共創。
特に環境コストへの対策としてもこうしたことが重要なのかもしれませんね。
④市民活動の分野でも
一昨日の、市民活動の先輩方との話のなかで感じてきたことを書きます。
コロナ禍で活動できていないNPOが、これからどんどん落ちていくのが心配。
想いはあるんだけど、現場の少ない、力のないNPOの活躍の場面を。
まだ芽が出たばかりのNPOへの支援を。
そんな課題もありました。
これまで大切にしてきたんだけど、
ここ数年、おざなりになってきた
『協働』のまちづくりを今一度見つめ直して、
総体としての市民活動・まちづくり・社会づくりを進めていこう!!
という話になりました。
NPOは、自分たちの目標に向かって集まった集団です。
何よりも活動資源となる『想い』はあるんです。
止まりかけてるNPOが隣りの動いているNPOの刺激やノウハウをもらえるよう、
巻き込みながら、
繋がりながら、
一緒に何かを描きながら、
進んでいけると良いな。
そうした具体的な話もありました。
正直なところ、僕としては、自分たちの団体の活動をどんどん出して、他の団体に負けるものか!ウチの方がスゴイんだ!みたいな気持ちで活動を進めてきました。
でもでも、大きくみると、
それぞれの団体が目指しているところは似通ったゴールだったりするものです。
市民全体の幸せのために、連携することは、大きな幸せに繋がるように考えなおしました。
競争より共創。
これがこれからの世の中のキーワードなのかもしれないなと思いました。
また、僕の市民活動の分野では、
共想:共感して、ともに想っていく、感じていく。
協奏:ともに奏でていく、一緒に取り組んでいく。
同じ言葉遊びでの「きょうそう」ですが、そんなこともステキだなと思いました。
今日、そう、思いました。←ここ笑うところですよ【完】
話題に関連する記事も貼っておきますね。