家事・仕事など『協働』のコツ~課題を真ん中におく~
夫婦での家事の協力や、
仕事や活動での連携など、
様々な場面で『協働』が大切になることがありますよね。
『協働』のコツのひとつとして
『課題を真ん中におく』という手法があります。
NPOでの活動や家事や仕事をはじめとして、学んできたこと体感してきたことをまとめてみたいと思います。
冒頭のイラストは、白黒ええよんさんの描かれたものを使用させていただいています。ありがとうございます!
①さけたい『主従の関係』
協働という言葉の定義は難しいですが、
協力し合う両者が、対等な関係、同じ思い、同じ温度感をもつことが大切です。
完全な、50-50(フィフティ-フィフティ)は、ほぼ不可能だと思っていますが、両者がそれに近づけようとすることが、協働を目指す本質だと思っています。
そこで、必ずさけたいことは
『主従の関係』になってしまうことです。
主体と客体という関係。
⇒お店とお客さんの関係ですね。
主体と従属という関係。
⇒雇い・雇われの関係ですね。
これはよくよく観察しておくと、注意できます。
言動や言葉尻の端々に感じることができます。
逆に、こちら側も注意しなければなりません。
最も有名な主従の関係は、
妻『夫が家事・育児に協力してくれない』
夫『こんなに家事・育児を手伝っているのに』
というやつですね。
妻さんの言い分で既に、家事・育児の『主』は妻になって、協力する『従』が夫になってしまっている。
当然、夫さんは、家事・育児の主は妻にあり、自分は手伝う側だと認識しているということですね。
こうなってしまうと、夫さんの「やらされ感」が満載になってしまいます。
仕事や様々な活動でも同じですね。
事務局と協力者という関係において、いつの間にか敵対視していたり、あくまで従属という雰囲気があったり。
『協働』の関係を作るには、とっても大切な、立ち位置や関係性、心・気持ちの問題だったりします。
②協働のためには『主体性』を
フラットな協働の関係性、
主従の関係を打破するためには、
それぞれが主体性をもつことが肝心です。
主体性とは、『自分事』と思うことですよね。
家事・育児でも、仕事でも、活動でも、
『自分がするんだ』『自分のことなんだ』と思うこと(思ってもらうこと)が大切です。
「洗濯物ほしておいてね」
「この資料つくっておいてね」
こう言われると、「従」の立ち位置になってしまい、主体性を失います。
しぶしぶ対応したり、どうかすると陰で愚痴を言われたり?
では、主体性をもってもらうにはどうしたら良いのでしょうか?
③『課題を真ん中におく』
協働の場面において、両者が主体性をもつためのコツとして
『課題を真ん中におく』という手法です。
課題⇒対策(実施内容)ということになりますが、
ありがちなのは、『対策(実施内容)』を指示してしまうということですね。
バリバリ家事や仕事を捌く人は、回転が速いがゆえに、
ついつい、ここまで言ってしまうんですよね。
「これをやって!」ってなります。
周りの人に、主体性を持って対応してもらいたいんであれば、
ぐっと、一歩踏みとどまって、対策(実施内容)は言わないように心がけましょう。
そこでどうするかと言うと、
『課題』だけをテーブルの上におきます。
その課題を見つめ合ったときに、「じゃ、自分がやりましょうか」というチャンスを待ちます。
その課題に対して、意識を向け、手を出してくれたということが主体性を生みます。
重たい重たい課題の際には、膠着状態になることもありますが、我慢が必要なときもあります。
日常の慌ただしさの中での夫婦の協力においては、
あれやこれやと指示を出すのではなく、課題を共有していきましょう。
「どうしよう、私には洗濯物を干す時間がない」
「子どものお迎えに間に合いそうにない」
「洗い物がたまってる~、キレイにしたいんだけどな」
例えば仕事や活動においても
「先方に、この趣旨を分かりやすく伝えるにはどうしたら良いんだろう・・・」
⇒こんな資料があったら良いかも?
⇒⇒良いですね!ぜひお願いします!!
(まぁ、こんなあっさりいかないかもしれませんけど(笑))
大事なのは、具体的な内容を指示せずに、課題だけを共有するということですね。
『課題』という言葉で説明してきましたが、
『目的』を共有するということでも良いです。
こんな風になったら良いよね。
こんなことができると良いよね。
目指す旗印を共有することで、それぞれが主体性をもちます。
④感謝の伝え方
ささいなことでも、協働が上手くいったときに、感謝を伝えたいですね。
気を付けたい感謝の伝え方です。
気を付けなければならないのが、
「自分のためにしてくれて、ありがとう」と言わないことです。
その課題や目的を達成したことへの感謝を伝えましょう。
「私の時間がないところ、ありがとう!」と言ってしまうと、「あんたのサポートをしてやったんや」ってなります。
これ、ついつい言ってしまいがちなので気を付けましょうね。
主体性をもって協力しあった、目的や、克服したい課題に対しての達成度合いへの感謝を伝えるようにしましょう。
微妙なニュアンスが大きく左右される『協働』や『主従の関係』です。
課題を真ん中において、双方が同じ方向性をもって、主体的に対応できるようにしましょう!
これまでの関連記事を貼っておきますね。
今日もご覧いただき、ありがとうございました。