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『三刀流』世界に誇る大谷翔平!何がどう凄いのか!?その『心技体』に迫る!(元高校野球監督が解説!)

前人未到の偉業。
『50ー50』
ホームランと盗塁が、それぞれで50以上という、とんでもない数字です。

43以上なら新記録というところ、1本ずつ、どんどんと記録を伸ばしていき、世界が注目・期待するなか、50ー50が達成されました。

残り試合もカウントダウンされていくなか、
さぞプレッシャーがかかるだろうと、その心理を慮っておりましたが、なんのその。
出塁する度、盗塁にチャレンジ。一気に51まで。
『50-50』という瞬間はありませんでした。

あとは、ホームラン。
なんと、3連発。

50-50どころか、いっきに51まで。
とんでもない。
世界が驚く偉業を達成しました。

打点10(笑)
あと10試合ですから、200打点までいってほしいですね(笑)

60-60も、彼なら夢の話ではないとまで思ってしまいます。


3発目の51本目のホームランは、相手チームは、野手が投げておりました。明らかな本格投手の球ではないのが、誰しもに分かったと思いますし、打って当然のごとく、とんでもない飛距離のホームランを打ちました。
野手が投手をするというのは、まさにこういうことで、いかに、オオタニサンが、『二刀流』というとんでもないことをしているのかも、改めて感じますよね。


さてさて、
ぼくも、一応、少年野球から始まり高校球児でした。
今となっては、知る人ぞ知る話ですが、高校野球の指導もしておりました。幻の?高校野球の監督もほんの一瞬ですが、しておりました。

いまは全く野球はしていないのですが、やはり好きなんでしょうね。野球を見始めたら、何にも聞こえなくなります(笑)


日本から海を渡った、世界に誇る大谷翔平。
「同じ時代に生きていることを誇りに思う」という声まで溢れ出すほど。

同じジャパニーズとして、尊敬とともに、自慢するような、誇るべき存在です。

前述のとおり、二刀流というとんでもないことをやっているなかで、
打者に専念している今期、盗塁についても凄い記録を重ねており、まさに『三刀流』の活躍です。

パワーとスピードのメジャーリーグで、世界一となっている彼の凄さについて、ちょっとだけ、素人の方でも分かりやすいよう、アウトプットしてみたいと思います。

バッティングと、盗塁と、3つずつ、まとめてみますね。


①アッパースイング

大谷選手の「打ち方」の特徴として、『アッパースイング』があります。
旧来からでは、日本の野球では考えられない理論です。現在でも否定的な意見は多いと思いますし、少年野球で教えられるような打ち方ではありません。
腕力や背筋力、下半身の力があってこその打ち方です。

ボールを遠くまで飛ばすためには、スピン(回転)が重要です。
上からボールを叩いて、いわゆるバックスピンをかけることで、上昇気流というか、空気抵抗に逆らって打球が伸びていくようになります。

だから、バットの軌道は、上から下に振るのが基本なのです。
しかし、(極端に言うと)彼のスイングは、下から上です。

まぁ、その中でも、スピンを上手くかけてはいるのですが、その辺の技術の詳細は省略します!(笑)

そんなデメリットがありそうなのに、何故アッパースイングかというと、(体の使い方とか詳細も省略!(笑))、打球を理想の角度に上げやすいからです。

ホームランなどの、遠くにボールを飛ばすためには、低い弾道より、高くに上げた方が良いのはイメージできるかと思います。

その『角度』の確率をあげるため、と言っても過言ではないと思います。

物理的な原理に逆らって、パワーでホームランを打ちにいく、彼の凄さでもあります。


②ノーステップ打法

次に、ステップにも注目したいと思います。
メジャーに挑戦して、ステップの仕方も途中で変えましたね。

「動くボール」、多彩に変化するメジャーリーグの投球に対応するため、あの「振り子打法」のイチローも、ノーステップ気味に変えました。

大谷選手のノーステップ打法はとても特徴的です。

ステップしない分だけ、打つときに身体がぶれない。
捉えやすくなり、確率が上がりやすい、ということですね。

これも理にかなっているように思いますが、大きな問題があります。

「力が入らない」ということです。

足をあげて、踏み込むと同時に、その反動を利用して強く振るのが一般的です。
言うならば、遠くまで跳びたいというときは、助走をつけた走り幅跳びですよね?
しかしながら大谷選手は、助走なしの、その場からの立ち幅跳びをしているようなもんです。

つまり!
それだけ、パワーがあるということですね。

確率をあげながらも、そのパワーで克服するという、とんでもないチャレンジです。


③左右へのホームラン

遠くにボールを飛ばそうと思うと、大谷選手のような左打ちの選手は、右方向、ライトの方が飛ばしやすいです。

単純な話、身体の左側から右側に回転運動でバットを振りますから、その行き先の方向のほうが力が入りやすいんですね。

なので、左打ちのホームランバッターは、ライト方向に数多く打つのが一般的です。
最近は、そのライト方向のホームランが増えて、数を積み上げましたよね。

でも、大谷選手の最大の特長は、左方向、センターからレフトにかけてのホームランです。

50号を決めたホームランも、左方向でしたよね。

この角度に、何本もホームランを打つなんて、それだけでとんでもない話です。もう、どこを守って良いのか分かりません(笑)

そうですね、簡単に言い変えるなら、
腕相撲をするとして、自分の方に引く方は力が入りますよね。
でも、腕の角度が劣勢になったときに、とたんに力が入らなくなりますよね。
んー、まぁ、そんな感じです!(笑)


④盗塁の技術(スタート)

投手や打者での「二刀流」が大注目され、海をわたった大谷選手。
これほど『盗塁』の数も重ねると、誰が想像したでしょうか。

盗塁は、もちろん『足の速さ』が超超超重要です。
大谷選手は足が長いから、足も速いよねって、ただ足の速さだけで納得してはいけません。

ベースの間の距離は、27mです。
陸上の100m走の4分の1ほどの距離です。

100m走の陸上選手は、50mあたりがトップスピードになるそうです。
段々とギアをあげて、スピードを重ねていくわけですね。

しかしながら、その4分の1でゴールテープがあるわけです。

なので、野球の走り方は、「身体がデカイ」「足が速い」だけでは語れないんですね。
どちらかというと、「すばしっこい」ようなところが一番良いわけです。

パッとスタートをして、ちょこちょこちょこっ!!と加速していくのが一番適していると言えます。阪神にいた赤星選手が、小柄ながら、どんどん盗塁を決めました。ああいう選手が象徴的かと思います。

大谷選手は、あれだけのサイズの身体でありながら、スタートからスピードをあげた走り方ができているので、凄いです。


⑤盗塁の技術(スライディング)

さて、野球のもっと難しいのは、『ベース』があることです。
タッチされるより先に、ベースを踏まないとセーフになりません。
それだけならまだしも、ベースを離れると、タッチアウトになります。

つまり、ピタッとベースで止まる必要があります。
だから、『スライディング』をするんですね。

実は、スライディングっていうのは、結構難しくって、走っている姿勢から、スライディングするのって、物理的に無理な負荷をかけることになります。

また、100m走で例えましょうか。
足の速い陸上選手は、上半身は真っ直ぐで、美しいフォームで走りますよね。膝を高くあげた方が、前に前に進むチカラになります。
それをイメージすると、ゴールするとき、スライディングなんて出来ないでしょ?

大谷選手のスライディングはとても上手いです。
ポイントは3つあって、
①歩数や距離などの『タイミング』があっていること。
②勢いを殺さないように『なめらかに』滑り込んでいること。
③特に膝などが『ケガしない』ように滑り込んでいること。

これらは見ていて、凄いです。
真似しようと思ってもできるものじゃないです。


⑥盗塁の技術(チャレンジ)

ホームランは、相手の投げるボールがあって、しとめる確率やタイミングや運もあって、達成には難しいという声もあり、
相対して、盗塁は、スタートさえきれば、数を重ねられると、評論されているのを見聞きしました。

つまり、ホームランは相手しだい。盗塁は自分しだい。というようなイメージかと思います。

とんでもない!!!

(笑)

盗塁こそ、相手しだいなテーマになります。
ただ、足が速い、スライディングが上手いだけでは盗塁は成功できません。

投手が打者に向かってボールを投げたのを見届けてからスタートをきっては、タイム的には絶対アウトです。

打者に投げるか牽制球か、判明する前にスタートをきるようなイメージです。
もちろん、牽制球でアウトになってしまいます。

さらには、クイックモーションや、捕手が投げやすい場所へ「はずす」ことなどもあり得ます。
直球よりも、スピードの遅い変化球のときの方が成功率が高まります。
また、三振をとりにいく低めの変化球などの際には、投球がワンバウンドしやすくなるので、成功率が高まります。

これらの『読み』が重要で、何より、大谷選手はこれらの洞察力に長けていると見受けられます。

さらに言えば、
盗塁は、『ギャンブル』なのです。『賭け』です。
次の塁に進む攻撃ではありますが、失敗するとアウトを献上してしまい、チャンスを潰してしまいます。

なので、これは『勇気をもったチャレンジ』です。
失敗は許されないのです。

失敗なしの連続成功とも言われており、大谷選手はそのプレッシャーのなか、次の塁を目指しています。



まとめ

おっと、あっさり書こうと思っていたのに、盛り上がり過ぎました。
やべ、時間も経ち過ぎてる(笑)
4,000字(汗)

日本人離れした大きな身体。
昔の映像をみると、そうとうボリュームアップしているのが分かります。

めっちゃ筋トレしているんでしょうね。
そして食べてるんだろうと思います。

パワーとスピードの国で、世界に誇る『フィジカル』へと成長しています。

そんなフィジカルだけではない、
まさに『心・技・体』に着目した記事にしたかったです。

野球に詳しい人も、そうでない人も、大谷選手の活躍ぶりに熱狂していますよね。
詳しくない方でも、何が凄いのか?
その部分に着目してみると、もっと面白く見れたり、彼の凄さが伝わるかなと思いました。

もっともっと書きたいこと、言いたいことありますが、この辺で(笑)

ぼくなんかの図々しい内容で申し訳ございませんでした。
もっと詳しい人は、もっと詳しい人たちと、楽しく話し合ってください!!!(笑)

大谷選手のリスペクトをもって、残りの試合も応援したいと思います。


貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。

冒頭のイラストは、une_pen |国家資格キャリアコンサルタント|noteさんの作品を使用させていただいています。ありがとうございます。
描かれているんですね!!とってもスゴイです!!










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