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 ふと思うのは、人間は本質的に孤独であるにもかかわらず、他者との関係性がないと生きていけないという矛盾を抱えているということ。

 人は、生まれた瞬間に、生みの親という繋がりを持ちます。育ての親と生みの親が異なる場合、その繋がりは増えるでしょう。幼稚園に入ってからは、人は様々な人間と、様々な「繋がり」を持ちながら生きていきます。

 他者との繋がりは、私たちにポジティブな面でもネガティブな面でも大きな影響を与えます。人は他者を通じて自分を定義することから完全に抜け出すことはできません。例え様々な原因で人との繋がりを無くしたいと思っていても、結局人は誰かとの繋がりを本質的には求めている。それは、自分という存在価値を自分だけで保障することはこの社会では非常に難しく、自分の生きている意味を他者を通じてこそ実感できるからなのかもしれない。

 出所者で、現在は満期出所者の住居支援を行う会社の代表を務める松浦未来さんの記事を見つけました。

 前述したように、人は本質的に孤独な生き物。自分が誰と「繋がる」かの決定権は自分にある。社会の中には、自分の過ちによって、今までの「繋がり」を失ってしまう人たちがいる。それでも、彼らがもう一度「生きる」ために必要なのは、彼らとの「繋がり」を持つ意思を持った人たちとの出会いであるのかもしれない。

 松浦さんは

  「帰る場所がなくて、社会とのつながりがなかったのでそうなっちゃったと思うんですよ。守るものがないというか、自分の人生を自分で背負っているだけなんで。どっかで、心のストッパーになれればいいんですが」

 と語りつつ、元受刑者と本気でぶつかっていると述べています。

繋がりを大切にすることと、どこかで線引きすること。人生には答えのないことばかりです。


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