にわとりはなにたべる?《疑問ググログ》
娘が食事のあと、
「にわとりはなにたべるん?」
と聞くので、
「え、ニワトリのエサちゃうん」
と答えたら、
「それなに?」
となって。
なんで知りたいのかというと、Minecraftでニワトリをいっぱいスポーンさせて、部屋に入れて、ごはんをあげたいのだが、何をあげていいかわからないと。ついでに、
「うしさんはなにたべる?」
とも聞かれた。牛もたくさんスポーンさせるらしい。
こちらからすると「スポーンってなに?」だが、どうやら「生まれさせる」的なことらしい。とにかく、それすると画面に出てくる。スポーン、スポーン、スポーン。
「明日図書館行くから、調べてみるわ」
敢えてググらなかった。
「うん、あしたまいくらでにわとりのいえつくるから」
と、娘。
で、図書館に行ってとりあえず児童書コーナーで『ニワトリの大研究 歴史・生態から人とのかかわりまで』を借りることに。
「大研究」「生態」って書いてあるんだから、何を食べるか当然書いてあるだろうと思った。
が、鳥類の祖先は恐竜というところから始まって、ニワトリの祖先はセキショクヤケイとか、卵は孵化するまで21日(Minecraftのスポーンは一瞬)とか、ひなは150日で産卵開始とか、なるほど大研究だなっていう感じの詳しいことが書いてあるのに、ニワトリが何を食べるのか目を皿のようにして探してもなかなか見つからない。反対に、「世界の卵料理」「肉をとるためのニワトリ」「全国のおいしい地鶏」「世界の鶏肉料理」と大見出しが続いて、思わず、
「食べられることばっかりかーい」
と呟いてしまった。
ようやく、「健康に育てるコツ」というコラムの中に、
という記述を見つけた。
娘に聞かれたとき、「ニワトリのエサ」と答えた自分が正しかったのではないかという錯覚に、ちょっと寄り目。
幸いその下に、配合飼料は、トウモロコシ、大豆油かすなどからつくる、と書いてあり、飼育者の工夫どころとして、「飼料用米や米ぬか、麦類、フスマ(小麦粒の表皮)、魚粉、貝殻、野菜くずなどをまぜてあたえる。」とも書いてあって、大体穀物類が主体なんだなとは思った。けど思ったよりなんでも食べる。
ちなみに割と前に『タマゴの歴史』という本を読んだけれど、こちらは「タマゴのピクルス」とか卵パックの発明とか興味深い話が載っていて楽しかった。しかし平飼いとかケージにぎゅうぎゅうに詰めて飼うとか、ホルモン剤を打つとか、そういうことは書いてあったけれど、ニワトリの食事のことは書いていなかった。
ニワトリの食事ってすごいなおざりにされてるな。
そんなことを思ってしまったのである。
が、改めてググってみると答えは一瞬でスポーン。
スポーン!
やはり配合飼料からはじめるのではあるけれども、結構詳しくニワトリの食べるものが列挙されている。
中でも納得したのが、「草、土、虫」っていうところ。そうそう、こういうの求めてた、なんてことを思う。自然状態で何を食べるかっていうこと。これだよ。
しかしここで冷静に考えてみると、ニワトリはそもそも「家禽」なのだ。人間が、ヤケイというキジの仲間の野鳥を家畜化したもので、「自然状態」と言われても、「そもそも人間がいなかったら」というところがある。だから、人間が何を工夫して与えてきたかとなると、答えはやっぱり「ニワトリのエサ」に集約されてしまう気がした。いろんなものを食べるのである。草も、穀類も、虫も、人間の食べ残しも。食べさせてみたら、食べて育ったのだ。娘にも、Minecraftではとりあえず人間が食べるものあげてみたらって言おう。デジタルのニワトリも雑食にプログラミングされているのではないか。食べなかったら、違うものを試す。
ところで、
「パパはなにたべる?」
と聞かれたら、なんと答えるだろう。明日、Minecraftでパパをいっぱいスポーンさせるからって。
食べられるものを答えるか、好物を答えるか、なるべく栄養バランスのいいものを与えられるように答えるか。
たぶん、タマゴはリストの中に入れると思う。栄養価高いし、好きだし。
ニワトリも食べるけどね、鶏肉。