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言語の壁を超える_こへび隊の醍醐味

                                                                                          IPUT 3年 掃部     

「よろしくお願いします!」
「?」
から始まったのが私と彼の関係でした。
初日のように朝会に向かい、いざ今日の受付場所と一緒の人を確認するとホワイトボードに書かれていたのは
“ 楽暮 D.I.Y.の家 iju “  ロナルド・簡・掃部
ロナルドさん?? 簡さん?? 同じこへび隊として、仲良くなれたらいいけど……、と
不安を少し持ちながらも行きの車へと乗りこみました。
私は助手席、二人は後部座席。車移動の三十分間二人は仲良さそうに話していて、
私は運転をしてくれていた市の職員の方とお話をしていました。
その時は大きな声ではなかったので内容などはきこえていませんでした。

現地到着

楽暮 D.I.Y.の家 iju

現地に着くとイベントの日で名古屋工業大学の学生さんがたくさんいました。
その人たちから大まかな仕事内容を聞き、受付の席に着き始まるぞというときに
横にいたロナルドに「よろしくお願いします!」と伝えると彼は不思議そうな顔をしてこちらを見つめてきました。
そこでロナルドの逆サイドに座っていた簡さんが「彼は日本語わかりません」と教えてくれました。
え!? 日本語が分からない!?
よくよく聞いてみると二人は中国語で話をしていました。
簡さんはある程度日本語話せるようで、はじめロナルドと話すときは通訳になってもらっていました。
午前の業務中、ロナルドと簡さんがいないときでも話がしたいと考えた私はロナルドに自分のわかる限りの英語でたくさん話しかけ、分からなかったら調べて話すなどをすることで、言葉は通じないなりに仲良くなってきている感じがしていました。
そして午後になり、ロナルドから日本語を教えてと言われ、そこで50音を「あ」から順番に教えていきました。
ロナルドは、「け」や、「さ」が左右逆になったりしつつ、テストしながら少しずつ50音を覚えていきました。
その過程でロナルドが聞いたことのある日本語や人の名前の書き方を楽しく勉強しました。「さとうさん」「すし」「はな」とか。
ロナルドは私のことを“にほんごせんせい”と言ってくれるまで仲良くなりました。

50音の練習と名前の中国語読み

またロナルドは中国語の悪口をたくさん教えてくれました(笑)
簡さんには、本などを読むときにわかんない言葉をメモしていたものの読み方や意味を教え、中国語の似た言葉や、その言葉を知った日本の別の場所の思い出などを教えてもらうことができました。

三省ハウスに戻ってから、簡さんに誘ってもらって体育館でロナルド、簡さんたちとスポーツをしました。この時にもジェスチャー(嬉しい、悔しいなど)を使って楽しみを共有することができました。この時お互いに気持ちがあれば言語は通じなくても一緒に楽しむことができるということを強く感じました。
このころの私はこれからロナルドとお酒を飲み明かす日々が始まるとは思ってもいませんでした……。


ロナルド、タイさん、IPUTこへび隊(後日の酒飲み)


                           IPUT3年 草場

初日は海外の人たちとはほとんど関わらないだろうなと思っていた。
二日目に「緑の家」でタイさんと担当が一緒になった。
せっかくの機会なので話掛けた。正直なところ暇な時間がとてもあるからだ。
最初は日本についての感想や自国との違いを聞いた。
詳しくは多すぎて話しきれないが日本への愛を感じた。
なんといっても日本語が上手だった。
自分も少しでも台湾語を話したいと思い色々教えてもらった。
自己紹介だけは絶対に覚えたいと思い、ずっと復唱していた。
無事にタイ先生に合格をいただきました。

緑の家で葉っぱ作り


次の日も「奴奈川キャンパス」でタイさんと一緒でした。
今度は自分がタイさんに日本語を教えてあげた。
もともと、とても日本語が上手なので教えられることがないかもしれないが...…
変な日本語ばかり教えたので、ここでは控えさせてください。
タイさんは「大丈夫」の使い方がとても難しいと言っていた。
これは日本人にも使いこなせないと自分は教えてあげた。三省ハウスで海外勢が集まっているところで自己紹介をする機会到来!
少し緊張したが無事に言い切れた。皆が拍手をしてくれて安心。
この自己紹介の後自分は「草場」よりも「チャオチェン」と呼ばれるようになった。
また「周太郎」の「ジョタイラン」も「太郎」が海外でも有名なので馴染みがあるらしい。次の日の夜は海外勢と共に10人くらいでUNOやトランプをした。
ルールが世界共通であることに生まれて初めて感謝。
ボードゲームも少し遊んだが説明が難しいのと日本語がベースになってくるのでなかなか厳しいものがあった。
ロナルドが無限に地酒の「松乃井」を持ってく来てくれるのがコミュニケーションの壁をぶち壊していたのだろう。
お酒の力は良くも悪くも偉大だ。上手に皆さんも飲んでください。

まとめ
こへび隊には、海外からの参加者がたくさん来ます。こんなに長時間、ことばの通じない人といっしょに生活する、活動することは、ほとんどなかったので、とても勉強になった。外国語の勉強をしている人にも、とてもオススメのプログラムです(ただし、どの言語圏の人がいるかは行ってみないとわからないので、運ですが)。ご参考まで!

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