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君は格闘料理伝説ビストロレシピを知っているか

「水は炎に強いです、炎は草に強いです、草は水に強いです。タイプです、相性です。」
これは漫画『ポケットモンスターSPECIAL』における、プラチナお嬢様のセリフである。
なるほど、ポケモンの相性というのは実にわかりやすく覚えやすい。

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「カレーはスープに強いです、スープは卵に強いです、卵はご飯に強いです。タイプです、相性です。」

!?

格闘料理伝説ビストロレシピの概要

格闘料理伝説ビストロレシピは、1999年にゲームボーイで発売されたRPGだ。

(※本当はワンダースワン版もあるらしいが、俺はプレイしたことが無いので説明できない。
また、(ある種)有名な漫画版や、アニメ版もあるのだが、ここでは説明を割愛する。
あくまで、ゲームボーイ版の「激闘!フードンバトル編」及び「決闘!ビストガルム編」の2作のみについて、語らせてもらいたい。)

この時代に多数、本当に多数発売された、ポケモンフォロワーゲーム(モンスターの収集・戦闘RPG)の1つであり、
世界各国の料理をモンスター化した「フードン」を集め、バトルしていく、というゲームである。

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フードンはその料理ジャンルによって独自の属性と相性を持ち、また、戦闘中に食材を追加トッピングして、有利不利様々な効果を付加することができる。
ここまで聞けば、なるほど、割と面白いゲームなんじゃないか・・・?と思うかもしれない。
しかしビストロレシピは、悲しいことに「クソゲー」と呼ばれて然るべきゲームなのである。本当に悲しい。

難点の多いバトルシステム

まず冒頭で述べたように、フードン同士のバトルタイプ相性は複雑怪奇だ。
なんで「寿司」が「フライ」に強いのか?どうして「天心」が「卵」に効果抜群を取られてしまうのか?一切が謎である。
日本中でビストロレシピをかなりやりこんだ方である俺ですら、完全な相性表を作ることができない。

次に、フードンたちは覚えられる技の種類がひどく少ない。
ポケモンでいうところの、タイプ一致技か、ノーマルタイプの技。その2種類しか覚えることができないのだ。
従って、タイプ相性で不利な対面をしてしまった場合、それを覆す方法は基本的に存在しない。

じゃあ、相性有利なフードンに入れ替えてやればいいじゃないか、君はそう思うかもしれない。
なんとこのゲーム、戦闘中の入替えコマンドが存在しないのだ。
一回戦場に出したら最後、相性がいくら不利だとしても、控えに有利なフードンがいたとしても、死ぬまで戦う以外の選択肢がないのである。

さらに加えて、ハメ技のようなものが存在する。
1つは「まもりアップ」で、防御力を上昇させる技であるが、上昇値の上限が存在しないため、ある程度まもりアップを積むと、敵の攻撃が1しか喰らわなくなる無敵要塞が簡単に誕生する。
もう1つは「ユメスースー」をはじめとするダメージに追加効果で確定睡眠がついているもの。
睡眠状態はダメージを受けることで回復するのだが、「ユメスースー」を連打すると
「ユメスースー」→ダメージ→睡眠が入る→相手行動不能→「ユメスースー」→ダメージ→相手起きる→睡眠が入る→・・・
と、こうなるわけ。相手からしたら死ぬ前に「ユメスースー」が外れることを祈るしかないのだ。
従って最強のパーティは、「ユメスースー」を使える中で素早さが最も高いフードン × 5というのが定説である。

一本道としか言いようのないマップ

戦闘もそうだが、マップ構成もかなりのクソだ。
ポケモンやロボポンのように自由に歩き回れるマップなど、ない。
あるのは、6マスくらいのすごろく状のマップなのだ。

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それを1マスずつ進み、そのマスで待つ敵を倒し、次のマスへ進み、最後のマスのボスを倒したら次のマップへ・・・。
という繰り返しがあるだけだ。
マスを戻ってもランダムでザコ敵が出現するだけで、探索要素もない。
それでも小学生の頃は、楽しくプレイできていたんだけどなあ・・・。

進化システムがあればよかったのに・・・

ゲームの序盤から、一緒に戦ってくれるチャーハンフードンの「チャーマン」。

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ノーマル系万能タイプなのだが、だんだんと火力不足を実感するようになる。
そんな時手に入る、レア食材「エビ」!
行くぞチャーマン!「チャーハン」に「エビ」をトッピングぅ!
フードン進化!「エビチャーハン」の「エビチャー」だーっ!!!

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HEYおまちぃ!

・・・
などという燃える展開は、このゲームにはない。
あるのは、進化とは似て非なる「オリジナルレシピ」システムである。
確かに、チャーハンにエビを加えて料理すれば、エビチャーハンが出来上がり、新フードンの「エビチャー」が誕生する。
しかしそれは、ずっといっしょに旅をしてきた「チャーマン」とは別のフードンが、新たにレベル1で誕生しただけのことなのだ。
そんな低レベルのエビチャーを連れて行くより、レベル30のチャーマンをそのまま連れていた方が当然、強い。
これが本当に惜しい。
レア食材を加えて料理した方が、フードンの見た目も強そうになるし、基礎パラメータも上がる。
それなのに、進化じゃなくて新規作成だから・・・っ!
後半になればなるほど、新たに作れるようになる料理に、図鑑埋め以外の意味がなくなっていく・・・というわけだ。


それでもいいところはあるのだ

それでも。
各フードンのデザインはカッコいいものから可愛いもの、バリエーション豊かで見ていて飽きない。

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また、新たなレシピの開発も、小学生の考える料理、って感じでトンデモ組み合わせを探すのが楽しいのだ。
(むしろ、そこだけが異常に楽しかったから、「いいゲームだったなあ」という思い出があるのだろう)

(例)「焼き鳥」に「小麦粉」で「フライドチキン」だーっ!
さらに「フライドチキン」に「パン」で「チキンバーガー」だーっ!

そういえば小学生の頃、「リゾット」を作る組み合わせがどうしても見つからなかった。
先ほどwikiで調べたら、

「おかゆ」に「ハーブ」で「七草がゆ」!さらに「七草がゆ」に「チーズ」で「リゾット」だーっ!


・・・なるほどね・・・わかるか!!!

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