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名古屋文理大学の過去問題


御家雄一(名古屋文理大学)

 名古屋文理大学$${^{☆1}}$$では2016(平成28)年度入試から情報メディア学部で公募制推薦入試の選択科目の1つとして教科情報を導入しており,2年後の,2018(平成30)年度入試から,一般入試(前期入試1日目と2日目)に情報が出題されすべての学部・学科の入試で選択できるようになりました.解答方式は一部に記号選択式が含まれますが,多くは記述式です.

 2016年度と2017年度の入試では第1問と第4問が必答で,第2問(情報の科学)と第3問(社会と情報)から1問を選択する方式でした.2018年度の入試では全問必答(第1問から第4問)となりました.

 2019年度入試からは大問5題の構成で,第1問から第3問は必答,第4問と第5問からは1問を選択して解答する形式です.

 本稿では,特徴的な問題を抜粋して紹介し,出題傾向の分析をします.

 なお,筆者は2024年4月から名古屋文理大学に勤務するようになりましたが,本稿の入試問題には一切かかわっておらず,本稿は,実施済みの入試問題を外部からの視点で分析するものです.

 高校で学ぶ情報の知識や考え方を問う情報入試は,普通科で必履修となった「情報I」を学んだ高校生が初めて受験生となる令和7年度(2025年度)の大学入学共通テストで教科情報が採用され,国公立大学で共通テスト教科情報が原則課されるようになります.私立大学でも独自の入試への情報の導入が広がりつつあります$${^{1),2),3)}}$$.

 以下に,名古屋文理大学の過去の情報入試の出題問題から特徴的な問題を抜粋して順に解説し,最後に大学入試共通テストとの関係も踏まえて2025年度以降の展望にも言及します.


2019年度入試 一般入試Ⅰ期2日目 第2問

図-1 2019年度一般入試Ⅰ期 第2日 第2問

問題の概要

 デジタル化の手順の基本的な流れを問う出題です.問3では,デジタル化の利点について記述させる問題も出題されており,単なる暗記や計算ではなく,デジタル技術がどのような場面でどのように活用されているかの理解が重視されています.

 問1は基本的な知識を問う内容です.

解答

  • 【A】標本化

  • 【B】量子化

  • 【C】符号化

解説
 もともとの波形から一定時間間隔で区切る,すなわち「どのタイミングで値を取り出すか」を考えます(図-2).

図-2 標本化のイメージ図

 図-2の灰色の波線はセンサーが取得したデータです.そのどの部分を取得するかを定めます.それが青色の破線です.灰色の波線と青色の破線の重なる部分の値を取り出します.その取り出すことが標本化です.

 取り出した値をあらかじめ用意しておいた値に置き換えます.量子化のイメージ図(図-3)でいえば,左に二進法の4桁を用意しておきました.そのようにあらかじめ用意しておいた値のどの値が最も近いかを見て,その近い値で示します.たとえば,人間が水銀の体温計やアルコールの温度計を読むときと同じです.本当はもっともっと細かく見られますが,近くの目盛りを見て「24.3℃」と数値を読み取る際と同様です.

図-3 量子化のイメージ図

 このような標本化,量子化のイメージをしっかりとつけておけるとよいでしょう.

 問1では用語を知っているかを問われていましたが,問2も基本的な理解を問われます.

問2(1)

 「図の気温を8時から18時まで2時間間隔で標本化し,それらの数値を小数点以下1桁で順に答えなさい.」という内容です.

解説
 「8時から18時まで2時間間隔」で標本化点は「8時,10時,12時,14時,16時,18時」となり,解答は「2.0,5.0,11.0,14.3,10.8,5.7」(0.1℃の誤差は許容)となります(図-4).

図-4 標本化のイメージ

問2(2)

 「(1)の数値を最も近い値に量子化しなさい.」という内容です.

解説
 (1)の解答から,2.0,5.0,11.0は値はそのまま利用され,14.3は14,10.8は11,5.7は6の値を使用されます.グラフ内の8時,10時,12時,14時,16時,18時を見ると2.0℃,5.0℃,11.0℃,14.3℃,10.8℃,5.7℃であることが分かります.

 その部分を見てみると,2.0,5.0,11.0,はちょうど横線上に存在するため,量子化の際に誤差が発生しません.14.3は14の線が近く,10.8は11,5.7は6の線が近くにあります.すると量子化の際には誤差が生じますが,あらかじめ用意したそれぞれの値に置き換えます(図-5).

 よって,解答は「2,5,11,14,11,6」です.

図-5 量子化誤差

問2(3)

 「(2)の2番目と5番目の値を4ビットで符号化しなさい.」という内容です.

解説
 高校の教科書の多くでは,符号化を「十進法から二進法に変換すること」として解説されています.

 (2)の解答は「2,5,11,14,11,6」であり,この2番目と5番目は5と11です.5を二進法で表すと「0101」,11は「1011」となります.

 4ビットで表すよう指示がありますので,十進法の5を二進法に変換する際は必ず4桁で記述しなければならないことに注意してください.

 問3では,アナログデータをデジタル化する利点を問う問題です.

解答例

  • コピーしても劣化しない.

  • データをネットワーク等で送るときのノイズに強い

解説
 デジタルデータは0,1のように基本的に二値の組合せで保存されています.電圧が強い・弱い,電気が流れる・流れないのように保存されていることを把握していれば,劣化しないことやノイズに強いことが必然的に分かるでしょう.

 ここまで2019年度入試 第2問を見てきました.単純な一問一答の理解ではなく,少しその場で考える必要がある出題がされています.そのような傾向は2023年度入試にも見られます.

2023年度入試 一般入試前期2日目 第2問

図-6 2023年度一般入試Ⅰ期 第2日 第2問

 問1から問4は,用語や知識に関する問いで,基本的に知識を理解しているかどうかを問う形式です.

解答例

  • 問1 A: エ(Redの光とGreenの光を重ね合わせた色はイエロー)
    B: カ(Greenの光とBlueの光を重ね合わせた色はシアン)

  • 問2: ベクタ形式(ベクトル形式)

  • 問3: PNG形式

  • 問4: 1MB

問1の解説

 問1は,知識を問われています.光の三原色はRed,Green,Blueの3色です.3色を合成した際のすべてのパターンを網羅するように重ね合わせた模式図を図-7(右)に示します.また,色の三原色を実際に合成した様子と光の三原色を合成した様子をそれぞれ図-8図-9に示します.光の組合せは色数が重なるほど明るくなります.対称的にインクを代表とする色の三原色は重なるほど暗くなります.現実で使用される際には,光や色の合成する強さの割合を調整します.この問いではそれぞれの色が同じ割合で合成されたときを問われています.

図-7 色の三原色(左図)と光の三原色(右図)の合成の模式図
図-8 色の三原色の合成の実験


図-9 光の三原色の実験

問4の解説

 問題文中の「RGB各色8bit」は,「Rの表現に8bit」「Gの表現に8bit」「Bの表現に8bit」を使用することを意味します.1ピクセルあたり24bit(=3バイト)が必要です.画素数が2000×1000の場合,全体のデータ量は「2000×1000×3」(①)で求められます.このデータを6分の1に圧縮すると,計算式は「①×1/6」となり,結果的に「2000×1000×3×1/6 = 1000000 バイト = 1MB」となります.

問5の解説

 問5は,画素数の示す意味の理解を問う問題です.画素数は,画像が小さな画素(この問題では四角形)の集まりで構成されていることを理解できていると解きやすくなります.たとえば,600×450という画素数は,横に600個,縦に450個の四角形が配置されていることを示しています.

 今回の問題では,600×450,100×75,60×45,20×15の4種類の画像が用意されています.これらの画像は全体の大きさは同一ですが,中に配置されている四角形(画素)の個数が異なります.そのため,600×450の四角形の集まりで表現される図形は非常に細かく繊細な表現がされていると推測できます.一方で,20×15の四角形で構成される図形は,一つひとつの四角形が大きく,全体として粗い印象になるでしょう.

 与えられた図を確認すると,細かく表現されているものが「ウ」,粗く表現され個々の四角形(画素)がくっきりと見えるものが「エ」です.100×75と60×45も,選択肢の残りの「ウ」「エ」と比較して同様に解答が導き出せます.

解答
A ウ,B イ,C ア,D エ

2023年度入試 一般入試前期2日目 第3問 抜粋

図-10 2023年度一般入試Ⅰ期 第2日 第3問 抜粋
※図-10の下線①は「ディジタル」

 この問題を解くためには,物事(温度や音,時間など)がどのように置き換えられているかをしっかりイメージすることが重要です.たとえば,「ア. 水銀温度計」は“温度”を“水銀の膨張率”に置き換え,「イ. そろばん」は“数”を“コマの位置”に,「ウ. レコード」は“音”を“レコードの溝”に,「エ. 日時計」は“時刻”を“影の位置”に置き換えています.このように,とある情報を別の物理現象に置き換えている場合,置き換え後の特徴は大体連続的であり,アナログといえます.

 その後,人間が目盛りの値を読む瞬間のように飛び飛びの値で読み取るとき,デジタルといえます.

 アナログとデジタルを単に「古いもの・新しいもの」や「電気を使う・使わない」といった理解で捉えると,この問題は解けません.アナログ量は連続量,デジタル量は離散量(飛び飛び)という理解が必要です.

  • 水銀式温度計:温度が上昇するにつれて水銀がジワリジワリと膨張します.この「ジワリジワリ」を連続と捉え,アナログ量に該当します.

  • レコード:溝に沿って針が振動し音が発生します.この過程では音を区切ることなく連続的に伝えており,これもアナログです.

  • 日時計:太陽の影で時刻を示しており,影の位置を連続的に変化する物理量として利用しています.

  • そろばん:数をコマの位置に置き換えていますが,コマの中途半端な位置は認められません.動かしきったコマを1やと5と示し,中途半端な位置で(0.123)のような示し方はされません.飛び飛びで示しています.これがデジタルです.

 このように,単に「アナログは連続」「デジタルは離散」という暗記だけでなく,意味を理解していることが求められる問題が増えています.

 ここまでデジタル化に関する問題傾向を見てきました.単なる一問一答の暗記型では対応しにくく,公式や用語の丸暗記では解きにくい,思考を伴う出題が多く見られます.他の問題も同様に,その場で考える必要がある構成です.

2024年度一般入試前期 1日目 第4問

図-11 2024年度一般入試Ⅰ期 第2日 第2問 前半
図-12 2024年度一般入試Ⅰ期 第2日 第2問 後半

 この問題の問1と問2では,表やグラフを読み取って解釈できる内容を問うています.

問1

解説
 表1から,名前とIPアドレスはすべての企業が取得していることが分かります.まず各項目に注目すると共通して取得されているデータが確認でき,企業ごとに見た場合には,データの取得状況にばらつきがあるものの,Googleが最も多くのデータを取得していることが分かります.これらの内容を50文字程度にまとめると解答例のようになります.

解答例
 すべてのプラットフォームで名前とIPアドレスが取得されている.Googleが最多9項目取得している.

問2

解説
 図1と図2を比較し,読み取れる内容を記述する問題です.読み取れる情報はさまざまですが,たとえば,特定の国が他国と大きく異なる値を示している場合,その国のグラフの形が他国に比べていびつになり,特徴的な傾向が現れます.今回は,日本に着目してその特徴を考察してみます.

解答例
 日本では,パーソナルデータ提供を認識せず,また,不安な人や分からない人が他国より明らかに多い.

2025年度入試での「情報I」の出題についての展望

 名古屋文理大学では2025年度入試でも引き続き出題科目に情報が含まれると予告されています.名古屋文理大学の2024年度までの情報入試は旧課程の「社会と情報」「情報の科学」から出題されていましたが,2025年度入試からは学習指導要領の改訂に伴い,新課程「情報Ⅰ」からの出題が予告されています.昨今の高等学校の探究的な学びへの推進により,単なる暗記や例題通りの解法だけでなく,その場で考える力がますます求められるでしょう.

 また,大学入学共通テストでは会話文形式の出題が増加しており,単なる公式の暗記から脱却して思考することが求められる傾向が強まっています.名古屋文理大学でも2022年度から情報入試に会話形式の問題が出題されており,共通テストの出題形式に類似した傾向になっています.

 さらに,大学入学共通テストでは,どのプログラミング言語を習得していたとしても解答できるように,大学入学共通テスト独自のプログラム表記(DNCL)を用意しています.令和6年度入試までは数学②の科目に情報関係基礎が出題され,そこではDNCLが使用されていました.

 名古屋文理大学でも2016年度入試にて,DNCL表記での出題がされています.その後はDNCLではなく,アルゴリズム問題にはフローチャートが利用されていて,特定のプログラミング言語ではなくアルゴリズム自体に注目して解答する内容となっています.

 2025年度以降は,大学入試共通テストでは日本語混じりの擬似言語「共通テスト用プログラム表記」での出題が予告されています.名古屋文理大学の新課程の入試問題にも注目したいところです.

 また,統計分野の問題は,2024年度入試までは旧課程に準拠して,すでにグラフや表でビジュアル化されているデータから読み取れる情報を問う問題となっていますが,現行課程の「情報Ⅰ」では,元データから情報を抽出し,目的に応じたグラフの作成やデータの加工,分析など,情報の可視化の過程についても学習します.これにより,2025年度以降の入試問題においても,加工済みのグラフなどから情報を読み取るだけでなく,生の統計データから必要な情報を抽出し,目的に合ったグラフなどを作成して考える力が重要視されると予想されます.生データからのビジュアル化の過程は,今後さらに注目されるポイントの1つでしょう.

 名古屋文理大学の情報入試は,2024年度入試まで,センター試験や共通テストと同様に「社会と情報」「情報の科学」に基づく内容で構成されており,記述式の設問などは共通テストとは出題傾向が異なるため単純な比較はできませんが,難易度の面でも同程度だろうと思います.また出題の特徴として,時事問題や現代社会との関連性も見られます.たとえば,VTuberやSNSの発展,社会への影響,エコーチェンバー現象など,多岐にわたるテーマが扱われてきました.出題範囲は,大学入学共通テストに準じており,基本的な用語や概念を確認する問題から思考力を問う問題まで,幅広い構成で出題されています.2025年度以降の「情報I」では,「情報デザインとコミュニケーション」が加わり,「プログラミング」が必修になり「データの分析」が重視されるため,名古屋文理大学の入試も共通テストに準じた出題傾向が見られるようになるのではないかと予想されます.

 最後に名古屋文理大学の情報入試の2016年度から2024年度までの出題内容の一覧を示します.過去問題を見て,筆者が出題内容を列挙しました.

2016年度入試 1日目
第1問(共通・必答)文字コード
第2問(情報の科学・選択)プログラミングの穴埋め問題(DNCL)
第3問(社会と情報・選択)情報社会と情報セキュリティの用語に関する問い
第4問(共通・必答)グラフの読み取り

2016年度入試 2日目
第1問(共通・必答)知的財産権
第2問(情報の科学・選択)プログラミングの穴埋め問題(DNCL)
第3問(社会と情報・選択)情報社会とメディアの用語に関する問い
第4問(共通・必答)グラフの読み取り

2017年度入試 1日目
第1問(共通・必答)セキュリティ
第2問(情報の科学・選択)フローチャートの穴埋め問題
第3問(社会と情報・選択)情報社会と知的財産権の用語に関する問い
第4問(共通・必答)グラフの読み取り

2017年度入試 2日目
第1問(共通・必答)セキュリティ
第2問(情報の科学・選択)フローチャートの穴埋め問題
第3問(社会と情報・選択)情報社会とメディアの用語に関する問い
第4問(共通・必答)グラフの読み取り

2018年度入試 1日目
第1問(必答)情報モラル,ネットリテラシー
第2問(必答)情報通信ネットワーク
第3問(必答)情報セキュリティ,知的財産権
第4問(必答)産業財産権

2018年度入試 2日目
第1問(必答)デジタル化,セキュリティ,知的財産権などの用語の小問集合
第2問(必答)情報通信ネットワーク,情報セキュリティ
第3問(必答)画像のデジタル化
第4問(必答)電子メール,コミュニケーション手法の変化

2019年度入試 1日目
第1問(必答)セキュリティ,知的財産権などの用語の小問集合
第2問(必答)文字コードとデジタル画像のデータ量計算
第3問(必答)情報通信ネットワーク
第4問(選択)グラフの読み取り問題
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(出力結果通りに動くアルゴリズムを考える)

2019年度入試 2日目
第1問(必答)ITストラテジ
第2問(必答)デジタル化 特に音のデジタル化
第3問(必答)情報セキュリティ 暗号化
第4問(選択)グラフの読み取り問題
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(会計時の会員判別と会計割引)

2020年度入試 1日目
第1問(必答)ハードウェア(五大装置)
第2問(必答)デジタル動画のデータ量計算
第3問(必答)情報通信ネットワーク
第4問(選択)表の読み取り問題
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(消費税増税に対応するためのレジシステム)

2020年度入試 2日目
第1問(必答)表計算ソフトウェア(関数)/ グラフの特徴
第2問(必答)画像のデータ量,圧縮技術,パケット計算などの小問集合
第3問(必答)情報通信ネットワーク
第4問(選択)グラフの読み取り問題
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(うるう年の判定)

2021年度入試 1日目
第1問(必答)メディアの特性
第2問(必答)音のデータ量計算
第3問(必答)情報通信ネットワーク(時事問題に絡めて)
第4問(選択)表の読み取り問題
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(ソートアルゴリズム)

2021年度入試 2日目
第1問(必答)情報社会(時事問題に絡めて),アナログ・デジタルの特徴
第2問(必答)画像のデータ量計算
第3問(必答)情報通信ネットワーク
第4問(選択)グラフの読み取り問題
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(旅行代金の計算)

2022年度入試 1日目
第1問(必答)情報社会(時事問題に絡めて),ハードウェア,動画のデジタル化
第2問(必答)画像のデジタル化
第3問(必答)知的財産権
第4問(選択)情報社会に関する用語の解説
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(すごろく)

2022年度入試 2日目
第1問(必答)UI/論理演算/著作権
第2問(必答)文字のデジタル化
第3問(必答)情報セキュリティ
第4問(選択)情報社会の時事問題,グラフ読み取り
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(二分探索)

2023年度入試 1日目
第1問(必答) ITストラテジ/情報社会
第2問(必答)音のデータ量計算
第3問(必答)著作権
第4問(選択)グラフの読み取り
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(じゃんけん)

2023年度入試 2日目
第1問(必答)情報社会(時事問題と絡めて)
第2問(必答)画像のデータ量計算
第3問(必答)情報通信ネットワーク/文字コード/デジタルの特徴
第4問(選択)情報社会の時事問題,グラフ読み取り
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(基本挿入ソート)

2024年度入試 1日目
第1問(必答)情報社会/デジタルの特徴
第2問(必答)情報セキュリティ
第3問(必答)情報通信ネットワーク/画像・動画のデジタル情報
第4問(選択)グラフの読み取り(AIが与える社会の影響)
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(基本交換ソート)

2024年度入試 2日目
第1問(必答)ハードウェア/ソフトウェア
第2問(必答)情報通信ネットワーク
第3問(必答)アクセシビリティ
第4問(選択)表・グラフの読み取り
第5問(選択)フローチャートの穴埋め問題(カードゲーム)

 なお,名古屋文理大学の過去の入試問題については,大学の資料請求サイト$${^{4)}}$$より,大学案内,入試資料,過去問題集などの資料請求によって過去問題集(解答つき)を入手できます.

$${^{☆1}}$$名古屋文理大学は,愛知県稲沢市に位置し,2学部3学科で構成される大学です$${^{5)}}$$.健康生活学部と情報メディア学部があり,特に情報メディア学部では早くから教科情報を入試に取り入れています.情報メディア学部は,情報システム,映像メディア,サウンド制作,メディアデザインの4つの専修コースを設けており,特定のコースを専門的に学びつつ,幅広い複合スキルを身に付けられるのが特徴です.ゲーム開発や業務用ソフトウェアの開発,音楽制作,CG制作,映像編集など,いずれの分野に進んでも,高等学校で学ぶ情報科目の内容が役立ちます.

参考文献
1)小宮常康:国公立大学における情報入試,情報処理,Vol.65,No.2, pp.e6-e9 (Feb. 2024).https://doi.org/10.20729/00231768
2)谷 聖一:私立大学における情報入試,情報処理,Vol.65,No.2,pp.e10-e13 (Feb. 2024).https://doi.org/10.20729/00231769
3)河合塾キミのミライ発見:2025年春教科「情報」による個別学力検査・一般入試を実施する大学, https://www.wakuwaku-catch.net/nyushi240801/
4)名古屋文理大学 資料請求ページ:https://www.nagoya-bunri.ac.jp/request/
5)名古屋文理大学:https://www.nagoya-bunri.ac.jp/

(2024年11月9日受付)
(2025年1月10日note公開)

御家雄一(正会員)
青山学院大学社会情報学研究科博士前期課程修了 修士(学術),同大学院博士後期課程単位取得退学.東京都立南多摩中等教育学校講師を経て,名古屋文理大学 助教.青山学院大学ピクトグラム研究所研究員.名古屋市立緑高等学校 非常勤講師.情報のWebサイト(https://johono.site/)で情報科の一方向授業動画を公開している.

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