人は1日に数万回の思考をすると言われています。中には生活や仕事に必要な思考もあります。 ところが、数万回の中にかなりの割合で含まれているのが「妄想」です。 ここで「妄想」というのは、過去の後悔や未来の不安に思いをめぐらせることをいいます。この妄想自体はすぐに消滅すれば、さほど悪いものとは言えません。けれども、厄介なことに、ほとんどの妄想は、勝手に膨らみ暴走していくのです。これが実に苦しい。 妄想の中で一番苦しいのは、期待とのギャップを感じた時に生まれる妄想です。特に問題な
私は学生の頃から特におとなしい性格というではなく、どちらかといえば明るい性格でした。ところが、ひとたび「心が力む」という状態になると、人間関係がぎこちなくなるという現象に悩まされていました。 今でも覚えている「心が力む」という状態がもたらした最も古い記憶は、高校生の時でした。よく話をしていたクラスメイトに、ある日話しかけた際、いつもと違い反応がよくなかったので、私は何かの拍子に彼の気分を損ねてしまったのかもしれない、そう考えてしまいました。そう考えてぎごちなくなって、次に話