当たり前を壊すところから

母になって今が一番楽しいかも。

結婚と同時に知り合いの
全くいない土地へ来て、
とりあえず薬剤師として働いていた。

(免許があるから薬剤師として働くのが
当たり前だと思っていて、
他には考えもしなかった…)

その後、出産と共に退職し、
子育てに専念すると自分で決めた。

(多分その方がいいお母さんなんだろうと
思い込んでいた…)

2人の子供にも恵まれ、
趣味で洋裁したり、
テニススクールに通ったり、
ママ友と子育てサークルや
ランチに行ったりと
フツーに楽しくは過ごしていた。

ただどこか制限を感じていた。
その時は意識もせず、母なんだから、
妻なんだから、嫁なんだから、
当たり前と思っていたわけだが…

ただこの当たり前という感覚は
自分が大切にしたい価値観とは
ズレたところにあるものだった。

つまりそれは他人軸での当たり前。
いや、他人すらそれを当たり前と
思っているかすら怪しい。
ただただ私の思い込みで
作り上げた当たり前だった。

これを壊したらどうなるんだろう？
思い切って壊してみた。

エッ？
別に何も問題なんて起こらない。

いや、それどころか、
私が楽しいだけじゃなく、
子どもたちまで以前より
前向きに自分たちのやりたいことに
向かってイキイキしている。

私が長年築いてきた当たり前は
ガタガタと音を立てて崩れ、
そこには明るく楽しい世界が広がっていた。

妻になり、母になり…たくさんの役と共に
着込んできた鎧を脱ぎ捨てて、
そのままの私で生きていくと決めた。
もちろん、妻であり、母であり、
嫁であり、薬剤師であり、
大学生であるという役は変わらないけど、
そこに余計なおまけ(当たり前)は
何もいらない。

他にもずっと当たり前と
思い込んできたことがあるかもしれない。
今度はどの当たり前を
ぶち壊してみようかな。

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