これはやらかした!
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皆さんは今までの人生において
これはやらかした!
と思うような場面はあっただろうか。
おそらく数回あるだろう。
僕も何度かある。
その中でも
最近思い出した
やらかした出来事を紹介したいと思う。
3年ほど前
僕は今とは違うコンビを組んでいた。
元相方は大学のサークルの同期で
年に1回
単独ライブを開催していた。
数組のゲストを呼び
新ネタ10本
漫才とコントを5本ずつ
新ネタを10本もするとなれば
相当な準備期間がいる。
僕たちは
単独前の1週間
全ての予定を完全に排除し
月曜から日曜の全てをネタ合わせに費やした。
正直これだけ根を詰めてやっていると
水曜日くらいには
相当しんどくなってくる。
何やってんねん俺ら
このネタほんまにおもろいんか
みたいな状態になってくる。
それでも自らの感覚を信用して
やっていくしかないのだ。
その壮絶なネタ合わせの最中に
オアシスのような時間が1つあった。
僕たちのサークルの同期の
1人の女の子が
たまに来てくれたのだ。
その子は
単独ライブのフライヤー(ポスターみたいなやつ)
を作ってくれ
さらにチケットもデザインして作ってくれた。
そういう類のものを作る芸術的センスがハンパないのだ。
その時間は本当に癒しだった。
何度も何度も同じネタを
家の近くのカラオケで繰り返し
修正点を直していく。
そして迎えた単独ライブ前日
僕と元相方、
そしてその女の子の3人は
買い出しに行くことになった。
コントで前日に
やっぱりこれいるやんってなった道具や
細かい備品を購入するためだ。
京都の繁華街である河原町周辺で
色々な店に入る。
途中フライングタイガーなどにより
要らないものまで買いそうになる。
それらの全ての時間が充実していた。
もう明日全力でやり切るだけだ。
夜も更け
もう解散しようかという時間になった。
最後に寄ったのが100円ショップ
日本の100円ショップ文化は本当に素晴らしい。
生活に必要な様々な物が安く手に入るのだ。
そこで残りの備品を買う。
すると僕たちの買い物の他に
同期の女の子が
あるものを購入した。
真っ白のマジックペンだった。
僕たち2人は同時に思った。
白のマジックペン???
何やそれ
何に使うねん!
ていうか絶対要らんやろ
僕と元相方は
めちゃくちゃ批判した。
「何で白いペン買うねん!」
「そんなん使わへんやろ!」
「頭おかしいやん!買うなよ!」
様々な角度からの暴言を吐いてしまった。
しかしながら全く罪悪感はなかった。
僕たちは正しい
白いペンを買う奴の方がおかしい
この1週間僕たちは自らを追い詰め
ネタ作りだけに取り組んできた。
何も悔いはない
明日お客さんを笑わせるだけ
その状況の中で
何を要らんもん買ってんねん
わけわからん事して水差すなよ!
ただただそれだけの感情だった。
「返品せんでええの?」
「白のマジックペンなんかよう見つかったな(笑笑笑)」
(笑)を超える
(笑笑笑)
トリプルプッシュ
そして迎えた
単独ライブ当日
僕たちはとても緊張していた。
単独ライブは他のライブとは違う。
お客さんが全員僕たちだけを見にくるのだ。
前日までの1週間の事など
完全に忘れて
ただただ集中していた。
単独ライブ終了
全てのネタが
ほぼ完全の状態で終わり
僕たちは満足していた。
ネタ合わせ中は
あまりにもしんどすぎて
二度と単独なんかやるかー!!!
と思っていた。
しかし終わった今は
充実感に溢れ
また来年もやりたいなと思っていた。
芸人にとって至福の時
「おい、お前らめっちゃ差し入れ届いてるぞ!」
ゲスト兼MCをしてくれた
ハネウマ(現ハノーバー)
の良元が言った。
山積みになった沢山の差し入れを見る。
全てに付箋がついていた。
受付が
誰から贈られた物か
書いてくれていたのだ。
受付はその同期の女の子がやってくれた。
わざわざ全ての差し入れに
誰がくれたかわかるよう親切に書いてくれたのだ。
ありがたいなぁ
そう思いながら
全ての差し入れに目を通す。
1つの差し入れに
目が止まった。
それはタバコだった。
ピース
ピースは日本を代表するタバコであり
僕と元相方、そして同期の女の子が所属する
落語研究会の部員の多くが愛用するタバコだった。
真っ黒なボディー
プロの落語家の多くもピースを
愛煙している。
それは同期の女の子の差し入れだった。
そのタバコに
文字が書かれていた。
「単独がんばれ!」
白い文字で書かれていた。
僕は元相方と
顔を見合わせた。
やってもたー!!!!
これのために買ってくれたやん絶対!
あんな白いペン買った事批判したのに!
やってもたー!!!!!
このやらかし話は
定期的に思い出す。
今後もどんどん楽しく面白い記事書けるよう頑張ります! よければサポートお願いします😊