#79 「パートナー」という言い方どう思う?
今週のPodcastをテーマに、あとがきとしてnoteを書いていきたいと思っています。Podcastは下記リンクから誰でも無料でご視聴頂けます。
これから話す話は、相手に恋人がいるかを尋ねる際に「パートナーはいるの?」という配慮ある聞き方をする”という時の話ではなく、私があえて自身のパートナーの話を誰かにする時に『パートナー』という言葉をわざわざ選んで話すことに対するいくつかの個人的な思いと理由を話そうと思う。
▶︎相手の性別や関係性の特定
Podcastでうまく伝えられなかったがまず大前提として、同性愛者でも異性愛者でも、どんな性別の人同士が付き合おうと何も隠す事じゃ無いと思っている。
例え初対面であっても、男性がナチュラルに「彼氏がね」と言い、女性が「彼女がね」と言ったって一切会話が何も止まる事なく進む世界がいいな。
中にはわざわざ言いたくない人もいれば、言う必要性自体を感じていない人もいるだろう。性別に関しては、私は後者の気持ちが少しだけある。隠す必要もなければ、言わなきゃいけない事でもない。「恋人」「パートナー」で十分会話が成立するような場面では、わざわざ言う必要もないかなと思う。
パートナーへの呼び方ひとつで、既婚か否かを明かす事になる「彼氏」「夫」と言う呼び方も個人的には嫌悪感がある(私が自身の事を話す時限定)。
この年齢(現在34歳)になると、『彼氏』と発すれば「結婚を考えているのか」と聞かれ、『夫』と発すれば「子供を持つ予定はあるのか」と決まり文句の様に聞かれ、友人達の間でもその様な会話に興味が集中しているという事実に、正直とてもうんざりしている。
わかる。私だって興味がある。興味がありながらも、自分が感じたうんざり感を思うと容易く友人に聞けない。そんな話題に溢れている年代である。
呼び方の話と少し逸れるが、指輪にも同じようなアレルギーがある。右手の薬指は「恋人」、左の薬指なら「既婚」である事を会話もなく先入観で判別され、呼び名の件と同じく+αのバイアスがかかる事がどうしても気持ち悪く思えて仕方ない。
だから私は、「パートナー」という呼び方が個人的にとてもしっくりきているのだ。
▶︎家父長制に対する反発心
私は何年も前から選択的夫婦別姓制度が日本に導入される事を強く望んでいる。「法律婚とはただの制度」(愛と結婚はイコールではない)と思っている私にとって、法律婚で得られる複利を利用する為には夫婦強制同姓を選ぶしかないという事がどうしても納得がいかない。(※ここで言う複利とは共同親権や配偶者控除、病院でのサイン可否、相続権等の自動的に法律が夫婦に与えてくれる権利)
なぜ選択的夫婦別姓がなかなか導入されないのかを調べていくと、日本に根強く残る家父長制的思想が関係してくる事に辿り着く。
「なぜ選択的夫婦別姓が導入されないのか」自体にはまた別の機会に触れるとして、その原因に大きく関わるとされる家父長制的思想への嫌悪から、その名残として今も残るあらゆる固有名詞が目に付いてしまう様になったのだ。
これから話す事も大前提として、私個人の意見である。本来の意味を意識せず使っている人に罪はない。だがその「意識せず」にいた部分を意識していく事で、世は変わっていくのではないか、とも心で思っている。
例えば「嫁」に入るという制度はもうないのに配偶者が使う事に違和感を感じるし(だったら貴方を婿と呼んでも違和感ないのかな?と思う)、家の長の様に感じる「主人」も、女性が奥の人の様に感じる「奥さん」「家内」も時代に合っていないように感じる。
だが実際、家父長制や男尊女卑的な時代背景から生まれた名称かも知れないが、現代ではそこまで語源を深く考えて使う人も少ないと思う。地域がら「嫁」という呼び方が浸透していて使っているという夫もいるかも知れないし、「主人」という言葉を自ら選び、男性を立てるという事を大事にしたい女性もたくさんいるだろう。
これらの言葉を撤廃してほしいのではなく、今一度日本に根強く残る家父長制的思想について触れ、考えるきっかけになったらいいなと思うLydiaなのでした。
by Lydia
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