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病気に感謝を.........
高校在学中に統合失調症と診断されて以来、苦しいことが多かった。
人生の半分は幸せですが、残り半分の社会からの差別は相当なもので、医療関係者ですら 我々のような精神障害者をプシコと(医療俗語・蔑称)呼んで忌み嫌ったものです。
精神障害者というだけで、面接でハネられたり、アパートを貸してもらえないなんていうのは しょっちゅう。
疲れて公園のベンチに座っていたら母親たちが子供の手を慌てたように引っ張って蜘蛛の子を散らすように帰っていく。
「ああ、自分に居場所は無いのか」と嫌がうえにも感じさせられる。
そんな日々でした。
空手という格闘技に出会い、稽古を積むことによって ようやく自分の居場所を見つけることができたことは自分の大きな喜びです。
チカラの世界にいるかぎり道場内に差別はなく、兄弟子や弟弟子に励まされ、師匠のシゴキに耐えてここまでこれた。
それを感じたとき、私は不幸を数えることより幸せを数えようとこころにきめました。
この歳になるまでに、暗い世相や話題も多かったですが「へこたれない」根性だけは大切にしたいものだと思ってます。
北野 武監督が かつての自分の芸風と現在の映画監督としての我が身を振り返って「(芸人として)あらかじめ出来上がってしまったイメージから(映画監督として)脱出することが とても難しかった」とインタビューで答えておられましたが、我々も「精神障害者は憐れみの対象」というイメージを自らひっくり返していくことが絶対の命題でしたので、彼の気持ちがよくわかります。
「このひとは精神障害者だ」と紹介されると周りは驚きますが、「このひとは国際空手団体の指導員だ」と紹介されると、周囲は初めて居ずまいを正す。
その時、私は責任も人一倍感じますが、「自分は差別に打ち勝った」と少しだけ 誇らしい気持ちになります。
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