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障害者年金
私のような就労能力が乏しい、あるいは全くない障害者に支給されるのが障害基礎年金です。
国民障害基礎年金と厚生障害年金があり、国民年金は一級と二級(例外として大学などで学んでいたときに発病した患者に支給されることもある)、厚生年金は一級から三級まであります。
国民年金一級となるとかなり症状が重い障害者が対象となりますので、精神科に多く見られる思春期に発病した障害者はだいたい国民年金二級を受給することになります。
厚生年金は就労した後に所属する会社がかける場合が主です。
国民年金(基礎年金)に厚生年金(二階建て)を抱き合わせに貰うとけっこうな額になりますが、歴史的に就労できた精神障害者がそもそも少ないため、そういうひとはあまり見かけません。
収入の八割から満額を年金が占めるという障害者がほとんどで、最低生活保障に足りない分は生活保護費が支給されます。
長年、精神障害者は偏見による就労不許可が多かったですから、働くにも面接で落とされる、かといって自分で商売したくても銀行が相手にしてくれないという八方塞がりでしたが、いまでは就労支援A型事業所や就労支援B型作業所などがたくさん出来ています。
障害者年金の7万円(国民障害基礎年金二級)に加えてA型事業所で7万円ほど仕事をしたら自力でアパートを借りることも出来るようになったのです。
かつては嫌が応でも家族と暮らさねばならなかった障害者が多かった。
どんなに自立心旺盛な障害者でもです。
四六時中、働けだの薬を飲めだのうるさく干渉しようとする家族と一緒に居るわけですから家族とモメて困ると訴える障害者も多く居ました。
ですが、国家が障害者自立支援制度(精神科に医療費の固定費用負担で通院できる)を整えてくれたおかげで、障害者の生活や治療にも幅が拡がりました。
精神障害者の自由が初めて認められた昨今です。
ありがたいことだと思います。
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