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真の豊かさとは

外国の友人と話をしていて感心するのは彼等が家族に注ぐ愛情です。

朝起きたら家族全員で散歩をしたり、庭に出てくつろいだり、という具合に家族と過ごす時間を非常に大事にします。

最近は冷食も多いのかもしれませんが、それでも家族が同じテーブルに集まって今日一日の出来事を話しながら食事をしている光景を目にする度に、「孤食」という言葉が不思議では無くなった日本社会の荒んだ食事風景を歎いてしまいます。

一家一族を大変重視する外国の暮らしは家族が支え合い、いっしょに活動することによって絆を深めて地域で暮らす社会を作っている。

何かにつけて損得勘定が優先視される先進国の暮らしとは違う、のどかで優しく、同胞が助け合う社会を築いている人々がこの地球のどこかにかならず居る。

昭和の暮らしは確かに努力根性主義で、手が出る足が出る教育もありましたが、それでも相手を思いやるという優しさがありました。

いまは個人の自由と権利が第一になる素晴らしい社会になりましたが、若い彼等が言う「どこかしっくりこない」という気持ちが私には分かるような気がします。

もしかしたら、それは「愛情の欠如」なのかも知れない。

そんなことを想ったりしました。


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