ムショのメシ
私のかつての知り合いに、長年ヤクザを務めたオジイチャンがいました。
この方は北海道内の刑務所はすべて入ったという猛者ですが、彼から聴いたところによると「厶ショ」という言葉は刑務所を指す言葉ではないそうで、刑務所の食事が語源だということです。
所内のメシはコメと麦が6:4に混ぜてあるそうで、これが厶ショの正確な言葉の意味だそうです。
空手道着の有名メーカーであるイサミ社はいまでこそベトナムや埼玉県下の縫製工場で道着を作ってますが、昔は府中刑務所内の縫製工場で受刑者に縫製させていたそうで、所内で空手道着を見て昔を思い出す元空手家の受刑者もいれば、いつかシャバに戻ったらこの道着を着て空手道場に入門しようと 固くこころに誓った受刑者もいたそうです。
酒も煙草も一切禁止の刑務所生活。しかも食事は理想的。
軽度の糖尿病くらいなら ほんの数ヶ月で治ってしまうといいますから、白米オンリーでしかも味付けの濃い副菜が多いシャバの食生活がいかに健康に悪いか判ろうかというものです。
だからといって、ぶち込まれて嬉しいはずがないんですが(笑)
どんな受刑者も所内で もし放免されたら、ケーキ屋さんに行って腹一杯甘いものを食べるという夢を語り合うといいますから、砂糖菓子(甘ジャリ)というのは彼らにとって「憧れの品」なのでしょうね。
俳優の杉良太郎さんや故・高倉健さんは刑務所の慰問をされていたそうですが、とくに高倉さんは受刑者たちから「任侠映画の高倉先生に憧れてヤクザになりました」と言われるのがとても辛かったと述懐されていたそうです。
ヤクザ、芸人、政治家、公安、武道家、右翼活動家...........。
みんなスジの人々です(笑)。
受刑者は彼らを心底「仲間」だと思ってるんです(笑笑)
前述の元ヤクザのオジイチャンも全身の彫り物が見えないように夏でも長袖のシャツを着ておられました。
散々悪いこともしたのでしょうが、その最期は粋なものでした。