杉木立の中の「地上の曼陀羅」風景 【曼陀羅シリーズ-高野山-】
真言宗開祖の弘法大師空海の誕生1250年の慶讃法会が真言宗系寺院の随所で行われている。真言宗の宗派総本山では、弘法大師生誕の地といわれている香川県の「善通寺」をはじめ、入定の地「高野山」、そして密教を学んだ地「東寺」で同宗派の長者や門跡が一堂に参列され遺徳を称える法会が執り行われた。
弘法大師空海が創造し確立した真言密教の奥義を視覚的に表現した「曼荼羅」に興味を持ち高野山などを訪ねる機会を幾度かあった。本来の「曼陀羅」をはじめ、東寺の講堂に広がる大日如来坐像を中心とした21体で構成される「立体曼陀羅」のほか、私見であるが、宗派を超えた大小さまざまな曼荼羅と思えるものを紹介したいと思っている。
まず第一弾が高野山の壇上伽藍の金堂にある本尊 薬師如来像の左右に掛けられてある胎蔵曼陀羅と金剛界曼陀羅の二幅一対の両部曼陀羅図。その胎蔵曼陀羅の中心部である中台八葉院を十数年前に模写した私の拙い曼陀羅図も今回のシリーズに加えた。
そして、2回目に高野山を訪れた際に撮影した、天に伸びる樹齢数百年の杉木立の樹林の風景。高野山ならではのこの景色に魅せられ、弘法大師御廟まで2キロという一つ橋から真言密教の聖地を歩いた。その時にみたのがこの写真の「地上の曼陀羅」だった。
リポート&写真/ 渡邉雄二 曼陀羅写真/ ネット曼陀羅画像を転載
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