圓應寺(円応寺)による当ブログ記事の剽窃について
平素より、当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
今般、福岡県に所在する浄土宗の寺院・圓應寺(福岡市中央区大手門3-1-7)による当ブログ記事の剽窃が発覚しましたので、ご報告いたします。
圓應寺は「鬼の節分会」と題した記事(2024年2月1日最終更新)のなかで、「世のなかに、鬼の族(うから)は多けれど 、人にましてぞ、鬼なるはなき」という見出しを使用していますが(Web魚拓はこちら)、この一節は当ブログ記事に掲載したソポクレース『アンティゴネー』の訳文と完全に一致しています。該当記事は「『鬼滅の刃』鼎談企画 歴史編(今井宏昌×嶋理人×髙橋優):戦間期の純情な感情」(2021年2月8日公開)、および「『鬼滅の刃』鼎談企画 文学・思想編(長谷川晴生×藤崎剛人×髙橋優):文化の旅へ急がず焦らず参ろうか」(2021年3月15日公開)の二つの鼎談記事です。
この五・七・五・七・七で構成された訳文は文学研究者の長谷川晴生氏が考案したものであり、ソポクレース『アンティゴネー』の定訳として一般的に通用しているものではありません。したがって、圓應寺による訳文が三年前の長谷川氏の訳文と一言一句一致しているのは偶然とは言えず、明らかな剽窃と言わざるをえません。
なお、訳者の許諾なく訳文を使用することは著作権侵害にも該当すると考えます。つきましては、圓應寺に対して、剽窃に該当する記事「鬼の節分会」の削除、および剽窃に関する謝罪の声明を求めます。
本件に関して進捗がありましたら、引き続きこの場でご報告いたします。
2024年2月18日
髙橋 優
(2024年2月19日追記)
上記の削除要求に対して、2月18日の23:45、圓應寺から以下の返信を受け取りました(なお、当該ポストはすでに削除済。Web魚拓はこちら)。
この返信を受け、関係者一同で協議のうえ、①圓應寺に対して改めて「鬼の節分会」の削除を求める、②それでも圓應寺が削除に応じない場合は、
(1)引用元である当ブログ記事のタイトルおよびURL、
(2)「鬼の節分会」の見出しが他者の翻訳からの引用であること、
以上2点を「鬼の節分会」に追記するよう求めるとの方針を固めました。
ところが、本日(2月19日)の19:10に下掲のとおりポストしたところ、入れ違いで「鬼の節分会」の見出し、および前述の「ご意見をお待ち申し上げ」る旨のポストは削除されており、圓應寺のXアカウントからはブロックされていることが判明しました。
結果として、当ブログ記事からの剽窃に該当する「鬼の節分会」の箇所は削除されましたが、圓應寺からは剽窃に関する謝罪の声明がないまま、一方的に対応を打ち切られることとなりました。真摯な対応を受けられなかったことを甚だ遺憾に思いますが、ひとまず権利侵害の状況は解消されたため、本件に関しては対応終了といたします。
なお、この抗議文については、時間の経過とともに剽窃の事実そのものがなかったことにされないよう、削除せずに残しておくことにします。
皆様、引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
2024年2月19日
髙橋 優
皆様からいただいたサポートは資料の購入や取材のために使わせていただきます。よろしくお願いいたします。