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《詩》神様は残酷だ

君は涙を零しながら
声を震わせながら
それでも言った

「神様がいる」

君は誰よりも努力しきた
毎日 毎夜
眠る時間も
遊ぶ時間も
全てを捧げて
それだけに打ちこんだ

知らない誰かは君を
天才と呼んだ

それにふさわしいだけの
君は努力をした

好きなだけでは続けられない
命を削るように
呼吸をするように
君は高みを目指した

きっと誰も到達できない
そんな高みを目指していた

歴史に君の名前が刻まれるかもしれない
それほどの努力を積み重ねた君は
涙を拭うことすら忘れて
瞬きすら惜しんで
歯を食いしばって
走ってきて
僕に伝えに来たんだ
一番初めに
最も君を見ていた僕に

「神様がいる」

そう言ったんだ

そのまま君は泣き崩れた
声を上げて泣き続けた

妬むことすらできない
絶望すらできない
努力をしてきた君だから
真っ直ぐに認められたんだ

本当の天才を

神様は残酷だ
努力をしたって届かない
そんな高みにいる人間を
この地に生み出したんだから
同時代にいる人間からすれば
天災だろう

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