「また誘ってください」がよくない理由。
現代のコミュニケーションの特徴に「受け身」が挙げられます。
自分から積極的に取りに行かなくても、どんどん降り注いでくる情報。SNSから流れてくるものをだらだらと見ているだけで情報通になった気がする、そういう傾向が強くなっています。
IT会社を経営している友人は「人はそろそろ、検索すらめんどくさくなっている」と言います。検索窓にキーワードを打ち込んで、知りたい情報を得るのはもはやハードルの高い行為。なるべくなら、つけっぱなしのテレビのようにインターネットを使いたい、と願っています。
そうしたトレンドが巷の人づきあいにも反映されていて、その最たる例が「誘い」。遊びにしろ、飲み会にしろ、多くの人が「誘われる」のを待っています。
行くかどうかは別としてとりあえずイベントの情報は欲しい。それも自動的に流れてきてほしい。一方で、自分から「こういう機会ってない?」と問い合わせたり、「こういう会を開こうよ」と発起したりすることはまれ。それが時代の風潮となっています。
そんな時代だからこそ、自ら企画し声をかけることが大事になっているわけですが、それでもなお「そんなのめんどくさい」という人は、リアクションだけでも気をつけてみましょう。
以前、ある中堅社員が飲み会に参加した若手社員に対して怒っていました。なぜなら翌日のお礼のメールの最後が「また誘ってください」と締めくくられていたから。そこは「今度は僕が企画しますね」だろう、と。
デートの約束でも、合コンでも、会社の飲み会でも、言葉づかいだけでいいので「受け身=Please」ではなく「一緒に=Let's」を心がけてみましょう。
行くにしても断るにしても、「また誘ってください」ではなく「また行きましょう」「こちらからも誘いますね」と返事すること。そうするだけで「受け身ではない気持ち」が伝わり、結果として、また誘われる可能性が増えるのです。
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