この恋が運命に変わるまで~Mside~①ついてない時はとことんついてない


最近、なにかとついてない。

4年付き合ってる恋人はどうも浮気をしているようで…

先週のクリスマス、忙しいとか言いながら、私たちは会う約束をしなかった。もう4年もたつと、そんなもんか…と寂しく思っていたが、

恋人の車から、クリスマスイブの夜に2人で食事をしていたレシートが出てきた。

そういうことか。もう別れようかな…。

そう思うけれど、4年も付き合っていると、情だの、独り身の寂しさだの、いろいろな感情が湧いてきて、なかなか踏ん切りもつかない。

だれか他に私を好きだって言ってくれる人いないかなぁ…。

私はずるい。自分を好きだって言ってくれる人がいないと次に進めない。
この人がいい!この人となら!っていう確証がないか、自分がよっぽど惚れこまないと動けない。


恋がだめなら仕事でも!と思うが、仕事もなかなか思うように進まない。

自分がこうしたい!って思って提案しても、すぐに上司にダメ出しされる。
めっちゃいい案なのに、あの古だぬきめ!ホント保守的なんだから!!
もう悔しくて仕方がない。


こんな時は、彼に聞いてもらおう。仕事終わり、隣の部署をのぞき込む。


私には残業仲間がいる。
いつも遅くまで仕事していると、だいたい、ふたりぼっちになる。その相方だ。

7つ上の彼は、とても頼りがいがあって、めちゃめちゃパソコンとか機械類に強いので、困ったことがあるといつも助けてもらっている。


仕事面だけでなく、愚痴を聞いてもらったり、アドバイスをもらったり、精神面でもとてもたすけてもらっているのだ。

私には7つ上に兄がいる。だからなのか、まるでお兄ちゃんのような存在。
彼は彼で、7つ下に妹がいるから、もしかすると、彼にとっても私は妹のようなものなのかもしれない。

彼は私にとって、自分の素でいられる存在だ。
彼の前では、泣いたり怒ったり笑ったり、なにも考えずにできる。

いい恰好をしようとか、どう思われるかとか、嫌われるかもしれない…とか、そんなことを全然考えないでいられる貴重な存在だ。

なんかしらんけど、『安心感』があるのだ。
嫌われるとか怒られるとか、そんないやな目にあう不安感が全く出てこない。

とってもとっても不思議な存在だ。


彼の部屋に行って、彼のデスクに座り、上司の愚痴をこぼしつつ
今日はどこ(のご飯屋さん)に行く?って聞こうとしたとき、他支店の営業女がやってきた。

なんだよ!邪魔しやがって!今日はご飯食べながらゆっくり話を聞いてもらいたかったのに!!

思わず、相手をにらんでしまった。


いかんいかん…(;´Д`)スマイルスマイルだ!

また、明日でもいっか。
お邪魔しました~と、彼の部屋を去り、自分のデスクに戻る。

あ~もう仕事する気分じゃないな。今日はもう帰ろう。

ついてない時ってとことんついてないもんだよね。
私は、そう呟いて、家路についた。

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