ことばの要らない世界
足場が揺らぐ感覚が所々に存在する。
まるで雲の上を歩いているかのように、重力を感じないふわっと感。
それは、いつもの日常の中にあり、
眠りの中にいるような感覚だ。
まだ眠っているのかもしれない。夢の中なのかもしれない。
この浮遊感。
思考をしようと思っても、思考が湧いてこない。
この状況を他人に何と説明すれば良いのか自分なりに整理してみても
次の瞬間には、もう、そんなこと、どうでもよくなっている。
脳が解けて無くなったみたいだ。
ただ一言で表現するならば、
心地良い。
とにかく心地良いのだ。
心地良い、と感じるということは、
ハートは稼働しているらしい。
体とハートはリンクしていて、体感は味わえる。
脳は?脳はリンクしていないのか?
「脳で処理する時代はもう終わったよ」
と反射的に心の声が聞こえた。
そうか。
脳は要らないんだ。
そういえば、
言葉も『湧いてくる言葉』と『降りてくる言葉』しか使わないようになった
思考して脳を使う言葉は、思考しようと思った時点で消えてゆく。
そして、その言葉は使う前から、使わなくてもよくなっていく。
もう言葉が要らない世界が創られている。
そこには安心と信頼できる仲間がいればそれでいい。