閉幕=開幕
こんにちは。
時が経つのは本当に早いですね。
4ヶ月が「あっ」という間もなく過ぎ去ってしまいました。
「伊藤五百亀没後30年記念特別展 彫刻のいろは展」無事、閉幕です。
御協力いただいた方々、ご来館いただいた方々に心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。
通称「いろは展」は、伊藤五百亀の少年時代の作品から、いわゆる絶作となった作品までを網羅した初の展覧会で、作品ごとにテーマを設け、五百亀の彫刻の軌跡を紹介するというもの。
その展示作品の一つ、《藤田龍氏胸像》について、ご遺族がこのような思いを寄せてくださいました。
「父の胸像の展示を機に、祖父母のことを知りたいという甥っ子、疎遠になっていた友に会うきっかけをくれたことを喜んでくれた友人、思いがけない事でした。胸像を通して、母を慈しみ、大事にしていた父の姿を思い出し、父の喜ぶことをすることに幸せを感じていた母の面影も偲ぶことができました。
私自身、大好きだった父が生きていてくれていたら…と四十数年間思い続け、いつの間にか抱え込んでいたしこりのような塊が溶け、素直な気持ちに戻れたようです。
父の胸像は、母の、父への想いの『かたち』だったのだと強く感じました。」
五百亀作品に生まれた新しい物語です。
改めて伊藤五百亀という彫刻家とその作品、そして自分自身と向き合った展覧会だったな…と、しみじみ…。
閉幕は開幕。
感傷に浸っている場合じゃなかった。
ささ、撤収、撤収。
では、また。