人間は弱い生き物
「強くなることはない」(いかりや長介の言葉)https://www.youtube.com/shorts/N4TmJG1i6qU
人間はもともと弱い生き物なんです。
弱い自分に苦しみ、その苦しみから逃れようとして強くなろうとします。
でも強くなるということは鈍くなるということです。
自分の痛みにも他人の痛みにも鈍感になってしまうのです。
痛みに鈍感になり、優しさを失う。
自分が強いと錯覚した人間は攻撃的になる。
弱いままで良いのです。
弱さと向き合って大事にすることが大事なんです。
弱い者同士が手を取り合って生きていく社会が素晴らしい。
人類誕生(NHKスペシャル)
人間の祖先のホモサピエンスも弱い生き物でした。
弱いからウサギやイノシシなどの小動物しか獲れませんでした。
弱いから大勢で行動を共にし、協力し合いました。
協力し合いながら言葉を進化させ、次々に新しい道具を作りました。
同時代に生息していたネアンデルタール人は強い生き物でした。
体も大きく、脳も大きく、勇敢にマンモスなどの大きな獣を獲物にしていました。
強いから大勢で行動する必要がなく、道具の進歩は遅かったのです。
大きな体型を維持するための食べ物の確保が困難になり、絶滅しました。
小さくて力の弱いホモサピエンスは助け合いながら生き残ることができました。
日本の歴史から見る考察
ホモサピエンスから進化した人間は、道具を手にしたことで、徐々に強いと錯覚してしまいます。
その結果、助け合っていた人間と人間が徐々に攻撃し合うようになりました。
争いが絶えず起きて時代は短期間で移り変わっていきます。
約1万5,000年続いた縄文時代には人間は助け合って暮らしていました。
弥生時代に入り、稲作が始まって生活が安定してくるのと同時に、自分は強いと錯覚する人間が増え始めたのだと思います。
人間同士が争うようになった弥生時代から現代までは2,300年。
この間、常に戦争の危機と共に人間は生きてきました。
天下泰平の世と言われた徳川時代ですら250年です。
弥生時代の1万5,000年はなんと長かったことか。
この長い歴史の中、弱いことをよく理解しながら、助け合って平穏に暮らしてきました。
弱いから集まって助け合うのが人類のデフォルトなのだと思います。
文明が発展した現在、あまりにも便利な道具に囲まれているからといって、自分が強いと錯覚すると、鈍感になって優しさを失い、攻撃的になってしまうのです。
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