台北にいったら故宮博物院でしょ #31
台北 国立故宮博物院
2023年9月6日(水)
夏季休暇で台湾の台北に行ったついでに、国立故宮博物院に行きました。
せっかくの台湾旅行でしたので、事前に司馬遼太郎「街道を行く40 台湾紀行」を読んでいきました。
その本には、中国には私しかなく公という概念がない中で、孫文と李登輝には公の概念があったという話が出てきます。その孫文の「天下為公」(天下をもって公となす)の額が掲げられています。
事前の予習によりますと、中国史における宋代は文化の興隆期でありまして、書や絵画や陶磁器の最高峰と言われる作品が数多く作られた時代で、後世から理想とされる時代でありました。
北宋の汝窯の青磁は特に格調高く、かつ希少であり、南宋時代にすでに「近頃最も得難し」との記述があるらしい。
汝窯の青磁は、釉薬の青が独特で、天青色というらしい。ということで、今日の一枚は汝窯の青磁蓮花式温碗。
ミュージアムショップでも、この温碗のミニチュアがたくさん売られてました。その割りには、特別扱いされず無造作に並べられてる。他の陶磁器も同じくらい名宝という事なのだろうか。
この水仙盆は汝窯の他の磁器と違い、貫入といわれる細かいひび割れが入っていない。そのためだろうか、青さが生々しい。
官窯は、青い釉薬が瑞々しい。熱さまシートのようにプルンプルンしているのではないかと思わせます。その造形も美しい。
中国でお茶を飲む風習が盛んになったのも宋の時代だったようで、北宋では深い色の茶碗が流行ったらしい。
建窯は、静嘉堂文庫丸の内にある曜変天目茶碗の窯元だったと思います。
枯葉文様です。日本にあるのは重要文化財だったかな。
あまり見たことがないような、青地に紫色の模様。古い時代の磁器でありながら、色の組合せが新しい。
金魚の絵が好きです。
帰去来辞といえば陶淵明なのでしょうが、陶淵明に自身の不遇を重ねていたと思われる蘇軾の帰去来辞。
顔真卿の書が東京国立博物館に来たとき、中国の人で長蛇の列でした。この書が顔真卿なのかイマイチ読み取れなかったのですが、それにしても無造作に置かれてます。故宮博物院だと長蛇の列どころか周りに誰もいない。
先日、泉屋博古館東京で青銅器の住友コレクションを見ましたが、住友コレクションの質の高さを感じた次第。
毛さんが周の王に重用されたくさんご褒美を賜ったという趣旨の金文が500文字も書き込まれている。中国では有名な青銅器と思われます。中国の人が群がってました。
孫文は今も人気があるようで、中国の団体客が、この銅像の前で写真を撮ってました。
璧と古代図書は、ほぼ全然分からなかった。
でも、台北に行ったら故宮博物院には行かねばならんと思いました。