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なぜ時刻にはコロンが使われているのか

ある日、ふと時計を見てみたら、「時」と「分」の間にコロン(:)があることが気になりました。時計とはそういうもの、なんですが、なぜコロンが使われているのでしょうか

気になったので、いろいろと調べてみることに。すると、いくつか情報が出てきました。

そもそも、時刻のデジタル表記はISO8601という国際規格が使われています。政府CIOポータル(PDF形式)によれば、以下の通り。

ISO8601では、日付及び時刻の表記に基本形式と拡張形式がある。基本形式は、YYYYMMDDTHHMM+hhmmであり、視認性が悪いため、日付にハイフン、時刻にコロンを使用する拡張形式を使用する。

政府CIOポータル(PDFファイル)

これによれば、日付及び時刻の表記には「基本形式」と「拡張形式」があるようです。基本形式にはコロンは入っていませんが、これだと見づらいので、コロンを使用する拡張形式を用いるとあります。そもそも国際規格でそう決まっているのですね。

また、日本産業規格(JIS)のX0301(PDF形式)には、以下のような記述があります。

4.5 分離記号の使用 必要に応じ、次の記号を分離記号として用いる。
[:](コロン):"時"及び"分"並びに"分"及び"秒"の分離。

JIS X0301

JISでも「時」と「分」、「分」と「秒」をわける記号としてコロンが使われると決まっているとのこと。

さて、これで一件落着…とはいきません。まだ未解決の疑問があります。それは、なぜコロンが使われているのかということ。

調べていくと、以下のような記述を見つけました。

コロンは時間や比率などの単位を表したり、聖書の節とページを分けたりするときに慣例的に使用されます。

英作文・英語論文でのコロン(_)・セミコロン(;)の使用法 | Wordvice

時刻には慣例的にコロンが使われているようです。

では、なぜ慣例的にコロンなのか。さらにさらに調べていくと、以下の記事を見つけました。

時刻表にある10:20のように、「大:小」で表すのがコロンの基本です。

世界と戦うための英語力を身につける! | 神田外語Extension

ということで、コロンは「大」と「小」を表す記号なのだそうです。だから24時間制のデジタル時計もコロンというわけ。たしかに、時間のほうが分より大きい。よって「大:小」として表しているということなのでしょうか。

あれ? 午前零時から午前零時59分までは「時」より「分」のほうが大きいぞ…?

そこで、コロンの語源について調べてみると…。

この「colon」は、ギリシャ語の kōlon に由来し、「詩の一部分」を意味しており、文字通り「手足、部位」(特に脚、木の枝など)を指し、比喩的には「文の節、文節」を意味していますが、語源は不明です。

colon の意味、語源、由来、翻訳 | 英語語源辞典 etymonline

ということで、「時」の手足・部位としての「分」を表しているからhh:mmという表記になっているものと思われます。

図書館のレファレンスサービス等も利用しましたが、これ以上の答えは出ませんでした。由来も諸説ありそうなので、あくまでも説の1つであると捉えて頂ければと思います。

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