【1月3日公表】2023年12月12日から13日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合および議事要旨に基づく全体のサマリー
2023年12月12日から13日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合および議事要旨に基づく全体のサマリーです。
すべて目を通したつもりですが、議事要旨は十数ページに及ぶため、抜けている内容などあれば申し訳ありません🙏
より簡易的なサマリーはTwitterに投稿しました。
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景気抑制的な政策スタンスの維持
米連邦公開市場委員会(FOMC)は2023年12月の会合で、現在の景気抑制的な政策スタンスを「当面」維持することが適切であるとの共通認識に達した。これは、インフレの持続的な鈍化が明確になるまで必要と見なされている。
政策金利のピークと利下げの可能性
議事要旨では、現在の政策金利がこの引き締めサイクルにおけるピークにあるか、それに近い可能性が高いとされています。また、2024年中に利下げが開始される可能性が示唆されています。ただし、利下げの具体的なタイミングについては明確ではない。
インフレの進展と見通し
議事要旨では、インフレに関して「明確な進展」が見られ、FOMC参加者の間でインフレの道筋に対する楽観が強まっていることが示唆されています。しかし、引き下げのタイミングについては不透明であることが強調されています。
供給の役割と経済の見通し
サプライチェーンの改善と労働力供給の増加は「おおむね完了」しているという見解と、さらなる改善の可能性を見込む見解が共存しています。また、賃金の伸びや経済成長の予想外の堅調さがインフレ目標への進展を減速させる可能性があるという懸念も示されています。
経済見通しの不確実性
FOMCの参加者は、経済見通しに高い不確実性があるとの認識を示しました。これは、金融政策の今後の調整に対して慎重なアプローチが必要であることを意味しています。
全体として、FOMCはインフレの持続的な鈍化が確認されるまで現在の政策スタンスを維持する意向であり、2024年中の利下げの可能性が示唆されているものの、具体的なタイミングは依然として不確実です。
また、経済見通しに関する不確実性が高いことから、今後の政策決定においては、経済と金融市場の動向に対する継続的なモニタリングと柔軟な対応が求められています。
雇用関係については、以下のとおり。
雇用市場の状況
雇用市場は引き続き強いものの、雇用の増加ペースはやや緩やかになっています。失業率は低水準を維持しており、労働市場は引き続きタイトな状態ですが、よりバランスの取れた状態に向かっているとの見解が示されています。
賃金の動向
雇用市場のバランスが改善される中で、賃金の伸びは緩やかになっています。特に、全従業員の平均時給の12ヶ月変化率は前年よりも低下しており、アトランタ連邦準備銀行が作成した賃金成長トラッカーも下降傾向にあり、前年よりも低い水準になっています。
労働供給と需要の再調整
雇用の需要と供給が徐々により良い調和に向かっており、労働力参加率は年初に比べて若干上昇しています。非農業部門の就業者数は、第3四半期の平均月間増加率よりも10月と11月には緩やかに増加しました。
労働市場のバランス
労働市場の不均衡の緩和は、最近の賃金データにも反映されています。たとえば、雇用の機会の数は減少傾向にあり、離職率は安定しています。
懸念事項
一部の参加者は、労働市場の需給バランスが急速に変化し、労働市場の状況が急激に悪化するリスクを指摘しています。また、賃金の伸びが根強く続く可能性や、予想外に強い経済成長が示された場合、インフレ目標に向けた進展が減速する可能性があるという懸念もあります。
これらのポイントは、労働市場が引き続き強いものの、雇用の増加ペースの緩和と賃金の成長率の低下が見られることを示しており、これらの動向がFOMCの今後の金融政策決定に影響を与える可能性があります。
また、労働市場の状況が経済全体とインフレの動向に与える影響にも引き続き注目が集まっています。
所感:
予想されていたとおりの流れからすると、全体としては大きな変更点はないものの、利上げサイクルは明確に終了し、利下げを意識する発言が出たことは大きな進展とも取れる内容でした。
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