見出し画像

1:そして今から、相場を動かす。

以下の2つの質問について考えていただきたい。

1.投資と投機、あなたが行っているのはどちらだろうか。

2.あなたの使う手法やインジケーターの目的はなんだろうか。

1つ目の質問から。

まず投資と答えた読者の皆様(それに近いことを気づかずしている人も多いが…)は今すぐ辞めることをお勧めする。個人投資家のやることではないからだ。

機関投資家に数年だが在籍して学んだことは、投資というゲームは機関投資家の領分であるということだ。
ファンドマネジャー1人あたりに都内1LDKが住めるほどの経費をかけ、専用のツール、システムを与えている。例えばBloombergターミナル等は月額約20万程度。
証券会社を評価する立場であり、最も良いレートの提供、多様な注文方法への対応、発注ツールの使用感、マーケットの情報提供、ミスの少なさ等。
証券会社はより多くの手数料を獲得するため、機関投資家の要望へとことん答える。
学問を修め優れた経歴を持つ多様な人材たちが組織を組み、意見交換を行いハウスビューを決定する。(世界銀行でのキャリアを持った人とかすごかった。)

一個人で手にすることのできない情報量、アイデアの交換が行われている。
もちろん機関投資家ならではの制約はあるものの、それを差し引いても個人投資家のほうが分が悪い。


一方、機関投資家にもできないことがある。

・ポジションを保有し続けなければならない
・日計り等短期取引はできない

ご覧の通り、個人投資家には造作のないことである。
わざわざ機関投資家に有利な戦場で争う必要はない。個人投資家の優位性をフル活用すべきである。私が投機、そして短期取引を推奨するのも上記が理由だ。

2つ目の質問。

想定される解答は以下だろうか。

・相場の方向性を予測するため
・現在のトレンドを把握するため
・トレンドの起点、終点を見つけるため
・利確、損切を決めるため
etc…

私からすれば不要な目的である。

予測は投資的な考えであり、投機においてはもちろん不要である。
資産価値の上下動を予測する投資に対して、投機は価格変動から生まれる差額を狙うものであり、コインの裏表を当てる行為と同じだ。
通常コインの裏表の確率はそれぞれ50%であるが、この50%が崩れるタイミング(機会)に資金を投じることが求められる。
つまりランダムウォークが崩壊する機会。
※詳細は割愛するが、興味のある方向けに勧めたい書籍があるので添付し
崩壊の判断に必要な情報はただ一つ。注文(出来高)である。

具体例で説明しよう。
例えば為替相場は数百億円投じれば思い通りの方向に動かすことが可能とされているが、あなたが移動平均線を元にロングを保有した場合、数百億円の注文がショート方向に執行されると、あなたのロング注文は損切を余儀なくされる。あなたが苦労した分析は水の泡である。
※ちなみに機関投資家からすれば数百億円はそこまで大きな額ではない。私は約2000億円の債券ファンドの運用に従事していた。(私以外の3名と協力して運用していた)
少し話は逸れたが、つまり大きな注文次第で相場等どうにでもなるのだ。実際には大きな注文はデメリットがある(自分の約定したい価格で約定できない等)ため一機関投資家が意図的に起こす可能性は低いが、結果としては大いに起こる事象である。例えば指標の1本目もそうだ。

裏返すのであれば大きな注文(出来高)されわかれば50%を超えた確率でのポジショニングが可能になる。
出来高は価格変動に直接影響を及ぼすファクターであり、手法やインジケーター等も結局は出来高を読み解くツールというのが私の結論で、出来高さえ見れるのであれば手法やインジケーターも不要になるのである。もちろん否定するわけではない。サポートとしては十分にメリットがあるが、根底はあくまで出来高にあることを腹落ちさせなければならない。
もし腹落ちさせることができれば、投資モドキから投機へとステップを進めることができるだろう。。。

投機においては過去の情報にそこまで価値はない。投資と混同しているとどうしても過去に重きを置きたくなる気持ちはわかるし、私もその道を通ったが、投機において大事なのはいつだって”現在”なのである。
現在の状況を代弁し、リペイントによる騙しもないのが出来高だ。
出来高こそ志向すべきファクターなのである。


最後に出来高でどこまで情報が取得できるか具体例を示して閉めようと思う。
散々否定しておいて、なにも開示しないのはアンフェアだろう。

<例>


ただの一例に過ぎないがろうそく足と出来高は饒舌なのである。
リアルタイムで動くろうそく足と出来高を観察し続けてある程度土台を作ってからインジケーターに手を伸ばしてみてほしい。きっと見えてくる景色が違うはずだ。


まずはチャートを白紙にしてみてほしい。
トレーディングビューは出来高関連の機能が豊富なため、ぜひ深堀してみるといいだろう。



私の見る限り、SNSに蔓延るトレーダーは間違いなくほとんどが勝てていない。勝てているふりをしているだけである。
投機の本質を理解できていない以上、仮に勝てているのだとしても一時的であり、相場のパラダイムが移ればいずれ勝てなくなることは想像に難しくない。

インジケーター、胡散臭い海外産のロジック、善意を装ったIB稼ぎ、幻想のプロップファーム。
少なくともこの記事にたどり着いた読者の皆様には、隣の青い芝に惑わされることなく個人投資家の勝てるフィールドで戦えることを心から応援している。

追記:不明点あればこちらまで。
https://x.com/_insidejokez

sudo


いいなと思ったら応援しよう!